K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Classic

Grigory Sokolov: Suite From "Petrouchka" Ballet (1974) レコードで聴く美音は

以前からソコロフのペトルーシュカは気になっていた。CDで聴くと、濁りのない、粒立ったピアノの美音。メロディアでの吹き込み。 昨日、ロシアのsellerからのレコードが届いた。ペラペラのジャケット。レコードで聴くソコロフの音は、音の美しさ以上に、打鍵…

Pierre-Laurent Aimard: African Rythm(2003) ミニマル・美音・音の快楽

アフリカの民族音楽とエマールによるリゲッティとライヒの曲を交互に組み合わせたアルバム。 アフリカの音はミニマルそのもの。冷ややかな音感で収録されていて、それがアルバム全体として素晴らしい統一感を生み出している。エマールはピアノを美しく響かせ…

Shura Cherkassky: Encore ! ピアノの音艶

これは、昨年札幌で購入したもの。 kanazawajazzdays.hatenablog.com シューラ・チェルカスキーも好みのピアニスト。ウクライナ出身のユダヤ人でロシア革命後にアメリカ移住。経歴はまるでホロヴィッツ。芸風も似たようなものじゃないかなあ。やや小振りでは…

エチオピアの修道尼ピアニストTsegue-Maryam Guebrouが弾くピアノ曲

吉本さんのtweetで紹介されたエチオピアの修道尼ピアニストTsegué-Maryam Guèbrou(エチオピアの社会主義政権時代に、エルサレムのエチオピア正教会に移ったみたいだけど)。appleの宣伝のBGMに使われているようで、素朴な旋律がちょっと気になった。 エチオ…

三宅榛名、高橋悠治:いちめん菜の花(1983)放課後の音楽室から漏れる音

いつだったか、なんとなく懐かしくなって買ったレコード。昔、レコード屋で何回か見かけて、ジャケットが印象的だったから。ハタチくらいの時の話。 買ったことを思い出して、ターン・テーブルに載せてみた。針を下ろすと、放課後の音楽室から漏れる音、のよ…

(ECM1844) Herbert Henck:John Cage/ Early Piano Music (2000) 美しい現代音楽

美しい現代音楽が好きだ。美しい音を現出させるために、既存の規約を壊すような破壊、は好ましい。 メシアンの鳥の音楽を聴いていると、我々と直交するような、あたかもパラレルワールドの音楽のような趣で楽しい。 ハル吉「現代音楽ディスク」を読んでいる…

Grigory Sokolov: 20 YEARS IN SOVIET ピアノの快感

ストラヴィンスキーのペトルーシュカやプロコフィエフのピアノ・ソナタ7番は、快楽のためのピアノ曲、だといつも思う。 ポリーニの無機的とも思える早い打鍵なんかも、快楽のためだと思えば、とても納得のいく速さで、しかもレコード盤の音の柔らかさが薬味…

Grigory Sokolovのyoutube映像・音源

深夜、たまたまソコロフが弾くラヴェルの曲をみつけてしまった。夜のガスパール他。かなり好みの演奏で、PCの貧弱な音源にも係わらず2回も聴いてしまった。調べても、リリースの記録はない。なかなかソヴィエト時代のリリースの記録はよくわからない、のだ…

Nikolai Petorov: Sergei Prokofiev/Piano Sonata no.2, no.9 (1972)ほか、まだまだメロディア

札幌で火がついてから、旧ソ連のメロディア盤にイカれている。音が良いLPレコード。好きなピアノ奏者中心に集めてみた。札幌に続き、海外の通販ディーラーから2回購入。2回目が今日届いた。今回はペトロフ、ソフロニツキーを中心に、ソコロフ、ゲンリヒ・…

Sviatoslav Richter: Shostakovich/ Preludes And Fugues For Piano (1964) まだまだメロディア

これは札幌で入手したメロディア盤。旧ソ連で1964年に発売されたメロディア盤。モノラル特有の強い音圧で迫ってくる。リヒテルの強靱な打鍵が迫ってくる。まだまだメロディア盤、に魅入られている。 ディジタル音源とこのようなレコードを聴き比べると、ジャ…

Anatoly Vedernikov: Galynin, Shostakovich (1971) 少し憑かれているような、そして北陸の空に

少し憑かれているような、感じで旧いソ連のレコードを聴いている。とにかく、音が良い。困ったことに、ボクのなかでECMの音場が少し褪せている。それくらい、素晴らしく、またmagicalな音のように感じる。CDで聴いたときは、少し曇ったような、音自体が陰翳…

Vladimir Sofronitsky: A. Scriabin/Preludes (1964) 名盤と云われるが

[追記] 一晩経ってから聴き直すと、cowryの美音の呪縛が解け、我が部屋でも美音が楽しめる。全く異なる種類の音。勿論、PCとyoutubeでも音楽は楽しめるし、ボクも楽しんでいる。だけど全く違う次元で、戦慄を覚えるような音空間への扉があるということ。重い…

Nikolai Kapustin : Kapustin plays Kapsutin/Eight Concert Etudes (1985) LPレコード聴くカプスーチン

カプスーチンを聴くと、その豪腕というべき強烈な打鍵と速度感、を思い出す。安らぎ、よりも昂奮。それでいて美音。すさまじい世界。 今回、ソヴィエトのメロディア盤を注文するときに、ヴェデルニコフのつぎに探したのはカプスーチン。さて、どう聴こえるや…

昨日届いた旧ソ連のメロディア盤

昨日ロシアのメロディア盤が届いた。確かに音はとても良い。ドイツ盤とは全く異なる潤色のない透明な音。 キリル文字のジャケットと格闘中。ベデルニコフ、ゲンリヒ・ネイガウス、カプスーチン、ソフロニツキーが弾くピアノ。 美しい。 ゲンリヒ・ネイガウス…

旧ソ連メロディア盤の音を大きなタンノイのスピーカで聴いた夜

珈琲豆が一週間ほど切れていた。いつもの店に豆を取りに行ったついでに(取りに行く口実に、か)、大きなタンノイのスピーカで、札幌で手にした古いロシアのレコード盤の音を聴いてみた。 焙煎人ともども驚いた。無色透明で歪みのない音。誇張も潤色もなく、…

Anatoly Vedernikov: バッハ・英国組曲(1985) 札幌で入手したソ連Melodia盤

札幌のクラシックレコードの店で旧ソ連のMelodia盤の良さ、を教えて頂いた。なんとなく東西冷戦下のソヴィエトの録音技術は??だったので、勝手に音が良くない、と思っていたのであるが、違う、らしいのである。カッティング装置がトランジスタ化される時期…

札幌・Echoes(エコーズ) 久しぶりにクラシック音源をレコードで

知らない場所のレコード屋を訪ねる、ことが楽しい。良い印象があれば、その土地の景色のなかに溶け込む。古本屋と中古レコード屋は欠かせない風景の一部なのだ。 今回はレコード屋。久しぶりにクラシック音源をレコードで入手した。ジャズには、ピンとこなく…

(ECM2470-72) Anthony De Mare: Liaisons: Re-Imagining Sondheim From The Piano(2010-2014)

これはECMのNew series。クラシック、現代音楽のシリーズ。先般のティグラン・ハマシアンのECM作品は、このNew seriesではなかったが、古楽と現代音楽を合わせたような典雅なもので、 New seriesと思わせるような仕上がりだった。このアルバムは明らかにジャ…

(ECM2445) Keith Jarrett: Barber / Bartok / Jarrett (1984,85) うーん

山だの釣りだの、そんなことを書いているので、そろそろ音楽を、って思っていたけど、気が多くて手が出なかった。 先日、この世を去ったコールマンのディスクを聴いたり、ECMレコード聴きシリーズでキースのIn the Lightの2枚組を聴いたり、焦点が定まらな…

Steve Reich: Different Trains / Electric Counterpoint(1989) こんな日曜日

大好きなライヒのアルバム。ECMのものについてはLPレコードで入手したので、後年のこのアルバムもレコードで欲しくなった1990年頃の発売なので、多分、ものが少ない。一回も流通しているのを見かけなかったし、またオークションにもかからなかった(この記事…

Opium String Quartet: Back to Melody (2011) 中央ヨーロッパ、そして現代の音

オラシオさん(ポーランド・ジャズ・ライター)の記事で紹介されたアルバム。 オラシオさんの記事:https://note.mu/horacio/n/n2838c189f1fd ジャズ・ライターで「ポーランド専門」って細分化は凄いのだけど、それを支える厚みのある中央ヨーロッパの奏者…

Pierre-Laurent Aimard: Ligeti/Works for Piano (1997) 明け方にみる夢の色は

ほんとうに長い間、夢をみるという「感触」のようなものを喪失していた。ある年頃までは、現実感のある、いや現実以上に生身の自分を露出したような記憶ともに、しっかりとした夢の残滓のようなものが、明け方の枕の横に転がっていたと思う。 だから、ある時…

Ton-That Tiet: L'odeur De La Papaye Verte (1993) 眼に見えぬ映像

映画「青いパパイヤの香り」のサウンド・トラック。ニューヨーク・成田便で魅了され、DVDとサウンド・トラックを入手した。 就寝前に微睡みながら観ていると楽しい。筋書きなんか、どうでも良いような映画なので、眼が覚めた瞬間の映像を楽しめば良い。だん…

Keith Jarrett: G. I. Gurdjieff/Sacred Hymns(1980) 非日常という日常

少しだけ非日常のなかに身を置きたいときに聴くアルバムを聴いている。

Philip Glass: Solo Piano (1989) 暖かい春の雨、のように

狂おしいほどの櫻の日々、もようやく下火になってきた。ほとんど10日近く晴れた後、暖かい春の雨、が降っている。今朝は安心してゆっくりと本を読んでから仕事に出た。随分と長い間、気持ちのなかの均衡を崩しながら過ごしているのだけど、僅かばかりの安寧…

Arvo Pärt : Alina (1999) 古い列車に乗って

雨の3月は寂しい。雪が降り始めたときの賑やかさ、のような印象と対照的だ。ただ傘から流れ落ちる雨滴を眺めながら、ゆっくりと濡れていく鞄や足元をやるせなく見つめている。路面の水と車輪との間の舐めるような不快な音を聴きながらバスを待っていた。 晴…

(ECM1197) Meredith Monk: Dolmen Music(1981) 疑似古代に向かう意識の変容

忙しいので、少し、更新は滞るのだけど、相変わらず、音は聴いている。 これは最近知り合いになった若いK君に教えてもらったアルバム。録音の深み・奥行きのようなものがあって、早速、LPレコードを入手した。やはり、すばらしい艶のある声を楽しむことがで…

(ECM2343) 児玉桃: La vallée des cloches (2012) モノトーンという色彩

北陸に移り住んでまもなく4年半になる。とても長い時間のように感じるし、また短い。最初の1年の時間の長さ、は素晴らしいもので、気持の中のギアを2段くらい落としたような感覚を覚えた。遅く、そして力強い。秒針が流れていくのではなく、明確に刻んで…

Steve Reich: Music for 18 Musicians (1978) 窓の外に降る雪を眺めていると

冬の光景を眺めているような音楽だ。灰色の空と云ってしまえば、その細部に宿る美しさのようなものは見えない。そうではなくて、僅か視野角数度のなかに収まる淡い黒煙のような雲が現れたり消えたり、雲が割れた南の方角から光が漏れ出したり、寺町台地の上…

Gidon Kremer: Bach: 3 Sonatas & 3 Partitas for Solo Violin, BWV 1001 - 1006 (1980) 音のこと

(前の記事の続き) プリ・アンプが気になったのは、名古屋栄のハイファイ堂で、このアルバム(日本盤)を聴いた時。レコード販売コーナーの一角にあった大きな音響装置からの音は、ヴァイオリンの周辺の音場までも再現していて、空気がピリピリしていた。あ…