K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Jazz (group)

TaxiWars@もっきりや: 21世紀の殺伐とした空気感を

TaxiWarsはベルギー出身で、ニューヨークでも活動歴がある奏者達のバンド。ジャズが骨であるがヴォーカルはロック、とか、パンクの味で、時にはラップも。21世紀のフュージョンって、こんな感じかな、という面白さ。 TaxiWars: Tom Barman (vocals) , Robin …

rabbitoo: the torch (2016) 変化や違いに刮目すると

前作で、過去からの音の「変化や違い」に刮目すると、どうしてもその包絡線上に次作を置くので、快感のハードルは否応がなく高くなる。その意味で「音場」の変化のなさ、あるいは成熟のようなものに対して辛くなる。 かと云って、詰まらない訳でなく、なかな…

The Montgomery Brothers: Groove Yard (1961) モノラル盤の魅力

いつ何処で買ったかは思い出せない。Riversideのモノラル盤のオリジナル(あるいはオリジナルに準ずる)が、驚くほど安価で置いてあった記憶、と、買っただけで聴いていない記憶、だけがあった。 ときどき拝見するブログで、この「注目されない」盤が実は素…

Weather Report: Live In Germany 1971 奔放な音の応酬

ボクが聴きはじめたのはジャコの時代であり、それがまさに1970年代後半の「時代のジャズ」だった。それがとても気に入っていて、その感覚でヴィトウス時代を聴くとピンとこなかったのは事実。 今になって改めてこの時期の音源を聴くと、実に素晴らしい。マイ…

Weather Report Live In Tokyo (1972) ヴィトウスの云うdirect conversationとparity

Weather reportの発売のあと、ドラム・パーカッションのメンバーを変えて日本公演。1972年の1月に日本ツアー。その東京公演が残されている。ボクがこれを入手したのは1982年。CBSソニーから2800円の廉価盤が出たからだ。マイルスのアガルタ、パンゲア、ダー…

Weather Report: Weather Report (1971) Vitousの新譜と関連して

Joe Zawinul(p, key), Wayne Shorter(sax), Miroslav Vitous (b), Alphonze Mouzon(ds), Airto Moreira(perc)

GoGo Penguin: Man Made Object (2016) 雨の朝

昨日のポルトとうって変わって、雨の朝。ポルトガル全土で天候不調の様子。 全くの仕事日和で、トランクのなかのランニングシューズが恨めしい。 部屋では、apple musicで音を鳴らしていて快適。Blue Note Recordsはカヴァーしているので、気楽に聴くことが…

Snarky Puppy: Family Dinner vol.II (2016) 今朝、apple musicで聴いた、よかった

2〜3年前、youtubeでレイラ・ハザウェイのヴィデオを見て、即、買ったグループ。なんとなく1980年代のfusionのグルーヴ感を今に蘇らせる、という感じで聴いていて気持ちが良い。ただ、以前買ったアルバムが何となく単調で、レイラ・ハザウェイとのトラック…

Aut To Lunch (2012) ドルフィーの音が造り出す「奇妙な感覚」

年末は自宅から離れていたので、幾つかのブログを参考にしながら、ネット上の音源を聴いていた。そのなかで、とても気になったのが、コレ。2012年録音で、2015年にネット上でリリース。 欧州のMonkモノはいつも気になる。ドルフィーのアルバムであった「キリ…

飛頭: Crumbling steeple (2006) 不思議な時間の流れ

菊地雅章のアルバムを探しているときに、甥の菊地雅晃のアルバムも一緒に捕まえた。そのon forgotten potencyがとても良かったので、もう2枚探した。「とびあたま」というバンドの2006年作。このアルバムもon forgotten potencyと同じ音の世界。緩いfusion…

rabbitoo: national anthem of unknown country (2014) 今年よく聴いたアルバム

昨年秋、秋のアキ(だったか)ツアーで金沢・もっきりやに来た高瀬アキバンドのドラマーが田中徳崇さん。その後の日野皓正バンドでもそうだったけど、切れのよい変化自在なドラムが素晴らしかった。そんなことをネットで申し述べしていたら、新潟のSさんから…

The Bad Plus Joshua Redman (2015) 発売されて、すぐ入手したが

発売されて、すぐ入手したが、そして気に入ってよく聴いたのだけど、何が気に入ったのか自分でもよく分からなくて、いや、今でも分からないのだけど、聴いている。 レッドマンについてはデビューの頃、アルバムを2つ入手して、聴いた。1つめは、あの悲鳴の…

Deep Tone Project: Flow(2014) ウクライナのジャズ

以前、ディスクユニオンに出かけたとき、試聴して気に入ったアルバム。ウクライナのジャズ、だそうだ。 ポップにはECM好きには、ということだったので試聴したのだけど、確かにECM的ではあるが、やや暖かめ。また尖った感じは全くなく、穏やかで聴きやすい。…

Snarky Puppy: Family Dinner (2013) フェニックスの夜

今週のフェニックスは同業者の集まりで大盛況だった。普段、日本では会えない知人とか、前職で仕事を一緒にした米人とか、懐かしい。 10年以上前に東海岸の大会社と組んだプロジェクトはITバブルの崩壊で何も生まず雲散霧消。作ったチップが使えなかったこと…

Moutin Reunion Quartet: Something Like Now (2005) 大好きだったWRへのオマージュ

これは、大好きだったWRへのオマージュ。とても優しく、respectし、そして時代の摩耗から再生している。 Weather Report、特にJaco時代以降(Heavy Weatherより後)の音は、時間とともに古くさくなっていて、どうも聴くに耐えない。ひとつには「Improvisatio…

菊地成孔DCPRG: Alter war in Tokyo (2011) なんだかなあ、と思うついでに21世紀ツアー

村井本を手に、未聴のアルバムに少しづつ手を出している。先日、菊地成孔のFranz Kafka's Amerika(2007)を聴いて、マイルスの影だけを聴いたような、何だかなあ感があったのだけど、もう少し聴いてみることに。今度はAlter war in Tokyo (2011)。 なんだかな…

菊地成孔/Date Course Pentagon Royal Garden: Franz Kafka's Amerika(2007)スストの後なのか

マイルス、菊地雅章の路線のあとの展開、ということで気になった。

Om: With Dom Um Romao (1977) Weather reportの子供たち

表裏を飽きさせることなく、聴かせる、なかなかのアルバム。初期Weather reportが好きな人には、聴き応えのある一枚じゃなかろうか。

Brand New Heavies(1990) 微係数だけを聴くような (昨日届いたCD)

何かのコンピレーションで気持ち良し、だったから注文したCD。久しぶりに届いたCD。最近はほとんどLPレコードだからね(実はWayne Shorterの新譜ももうすぐ届くのだけど)。 気持ち良い、と理由で買っただけのものだけど、1990年頃にロンドンから流行った(…

Jan Garbarek/Egberto Gismonti/Charlie Haden: Carta de Amor (1980) 大気の緩みのような

あちらこちらのブログにも、その率直な驚きが綴られているが、最近のECMの古い音源の出版には驚いてしまう。未発表も初CD化も。嬉しい反面、アイヒャーが何を急いでいるのか、そんな朧げな不安がある。レスター・ケーニッヒとともにお仕舞になったコンテンポ…

Stone Alliance: Marcio Montarroyos (1977) 今につながるオトを聴く

随分前に買って放置していたLP。棚の整理をしていたら見つかった。30年程前に「第二のウェザ−リポート」と持ち上げた記事を何回かSJ誌で読んだ記憶がある。でも一般的な人気は出なかった。まあメンバーがなかなかの力量なので今でも十分聴かせるジャズ。ザヴ…

Weather Report: Live & Unreleased (1975-83) 当時はワクワク聴いていたのだけど

名古屋の朝を眺めながらiPODで聴いているのは、Weather Reportの Live & Unreleased。旅先で本やレコード、CDを買うのは重たくて馬鹿げているのだけど、ボクにとってはとても楽しい。今も小さなトランクのなかには、御茶の水で買ったLP、CD、書籍がそれなり…

Defunkt: Defunkt(1980) 暑苦しいときに暑苦しいオトを

先日,toshiya氏のブログを見ていたらBill LaswellのMaterialの記事.とても懐かしくなった. ボクには良くわからないのだけど,かつてアヴァンギャルド系の奏者が弾けてファンクとかビートの訴求に走り出した時期があった.ウルマー,近藤等則とかそうだよ…

(ECM1002) Just Music: Just Music (1969) 苦手感が強いアルバム

Peter Stock(b), Franz Volhard(Cello), Thomas Stowsand(Cello, Flute), Johannes Kramer(g),Thomas Cremer(Perc, Clarinet),Alfred Harth(ts, cl, b-cl, tp), Dieter Herrmann(tb) Recorded on December 13, 1969