K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

大船「観音食堂」再訪:路地風に吹かれて天婦羅を食べる夏が懐かしい


先週の土曜日,4月24日の午前中は時間があいたので大船駅前から走りはじめ,江ノ島から海岸沿いに大磯駅まで行った.たいした距離でもないのでホテルのチェックアウトに余裕で間に合い,シャワーを浴びた後,楽しみにしていた観音食堂に昼食を食べに出かけた.

同じ鎌倉市内であっても,大船は働くヒトの街であり,庶民の店が並んでいる.駅前の裏通りは仲通りと呼ばれる商店街で,露天まで出る賑わい.物価も鎌倉よりは随分安い.そんな街で20代から30代後半の15年を楽しく過ごしてきた.小さな魚屋が経営する食堂,観音食堂は,30年近く前にはじめて大船に行ったときから,既に古臭い感じの店だった.夏の間は開けっ放しで,路地風にあたりながら天婦羅をつまみながら呑むビールは大好きで,通りの喧騒や,目の前を過ぎる人たちに溶けたような感覚でまどろむ時間を過ごせた. 

 

大船:仲通り                            観音食堂:コカコーラとスプライトが昭和!

大船も再開発事業で通りも広くなって,随分キレイになった21世紀のこのご時世に,観音食堂は手付かず.奇跡的に昭和の御代の地割りと建物が完璧に残っているのである.だから,加齢とともに店によく似あうようになった自分を感じるのである.店の内装も昔から変わらず,完璧に昭和の匂いを演出している.

 



という観音食堂に久々に出かけて食べたのは”釜揚げしらす丼”.本当は,天婦羅を食べたかったのだけど,なんだか走った後で油物が受付なかった,というトホホな状態だった.とはいえ,このあたりの腰越とかの海岸はしらすが名産なので,一度は食べてみたかったのだけど.あっさりした昼食にはなったけど,懐かしさと程よいおいしさで満足,満足の昼になった.まわりは,人生の大先輩達ばかりで,ゆっくりゆっくり過ぎ去りし昭和を味わっているような雰囲気.低い会話が外の雑踏の音と混じって聴こえる,街の小さな翳のような一角であった.次はいつ行こうかな.


香の物などついたお膳



山盛りのしらすは美味しかったですよ