K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

京都・四条烏丸「十字屋」:梅雨入り前の暑い昼下がり,20年振りくらいに入ってみた


地下鉄から四条通りにあがると,京都らしい強い日差しのなかに夏のはじまりを感じた.梅雨入り直前の一瞬の夏
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学校を出てから訪れることも少ない京都に,今年は案外用事があって何回も訪れている.先週の金曜日は西京極に仕事で出かけた後,前職での上司と四条烏丸で昼食をとった.ボクがD大に通いはじめた頃は地下鉄はまだなくて(しみじみ),四条烏丸から歩いて通っていた.だから,この界隈は懐かしくもあり,過ぎ去りし月日を今日もまた思うこの頃.印象はあんまり変わらないなあ.

知人は昼食の後,仕事で荒神口のK大病院へ.と聞くと,「しあんくれーる」がなくなったことが頭に浮かんだ.ふう.

ボクは時間があったので,昼食の後に久方ぶり,それも20年振りくらいかなあ,烏丸の十字屋に入った.先日,三条の十字屋にも行ったので,気にはなっていた.この烏丸の十字屋の二階がジャズコーナーで随分,輸入盤がたくさん置いてあった.聴き始めの18才の頃にKeith JarrettのマイナーなAtlantic盤(普通は手を出さない)を手にしてレジに行ったら,綺麗な店員さんに「Art BlakeyのButtercorn Lady買った? 」と云われて,嬉しいような,恥ずかしいような気持ちになったことを想い出した.勿論,ボクはあの駄盤を買っていたのだ, Keithが入っていて,事実上のレコーディングデビューだったから.バカだねえ.


Art Blakey: Buttercorn Lady (Mercury)
1. Buttercorn Lady 2. Recuerdo 3. Theme 4. Between Races
5. My Romance 6. Secret Love
Chuck Mongione(tp), Frank Mitchell(ts), Keith Jarrett(p), Reggie Johnson(b), Art Blakey(ds)
1966年のライブ

さて,今の十字屋はもう当時の面影は全くなくて,二階でなく,地階に売り場が広がっている.洒落た感じを精一杯演出しているが,いかんせん在庫がとても少ない.売り場が広々していて売り物が少ない店はとてもスカスカで寂しい.ちょっと,もたないなあ,という感じ.HMV渋谷など大型店の閉鎖のニュースとあわせ,お店での音楽との出会いが,足早に過去に遠のいていることを実感した.久々に行ったけど,さようなら十字屋.