K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

真空管アンプ、クラシックの購入レコード


プリアンプ(C22):たぶん,このアンプの部品が劣化していて,一日に数回,ボコッという音がする.

メインアンプMC30(左右の2chで2台):6月以降の電気代急騰の原因はコレじゃないかと....
---------------------------------------------
暑い暑いと思って日々を過ごしているのだが,今滞在している豊橋は存外に過ごしやすく,夏も終わりかな,と感じている.呑むほうを早々に終えたので,ぼんやりとしているところである.

今日は大阪から豊橋に移動した.京都駅で新幹線に乗ったのだが,うっかり乗換駅を通り過ぎ,七条通りを川端から烏丸近くまで歩いて京都駅まで行った.さすがにお盆が過ぎた京都の暑さは「普通の暑さ」のように感じ,鴨川を渡って流る風の爽やかさが気持ちよかった.汗を沢山かいたのは,暑さ,というより抱えるLPレコード三十余枚の重み,のため.金沢の自宅に持ち込むために持ち歩いている.半分弱が何故かクラシック.

6月に音響装置の一部,具体的にはアンプを山水のMOSFETからMcIntoshの真空管に取り替えた.その結果,音の透明度が高まる,CDよりLPレコードの音の艶がより高まる,など好ましい結果となった.一方で,McIntoshの部品劣化があるようで,雑音や破裂音が不定期に入ってくる.トータルでの気持よさを損なうことはないのだが.まあ機嫌が不安定なだけだ.

ボクにとって全く予想外であり,また音楽を聴く,ということに対し決定的に影響を与えていることがある.今まで専らジャズを聴いてきたのだが,ジャズ音源の改善は予想の範囲内であり,かつてのジャズ喫茶の音に「少しだけ」近づいただけ.ところが,最近知ることになったクラシック,それもピアノの音が臓腑に染み渡るほど衝撃的な響きなのである.真空管アンプで聴くクラシックのピアノは,ジャズとは全く異質な美的音世界であり,未体験者のボクは一気に押し倒されてしまったのだ.時機にかなった教えを得て,幾つかのCDを借用したり,入手したりして聴く音の数々,Martha Argerich, Vladimir Horowitz, Arturo Benedetti Michelangeli, Lazer Bermanなどなど,超技巧のピアニストの人間離れした重厚かつ流麗な音の配列は意識を狂わすほどの刺激の塊なのだ.ジャズが好きだという意識とは全く直交した別世界なのだけどね.「自転車が楽しい」と「クルマが楽しい」ということが直交し,まったく別個の娯楽として存在するように.

で,とても気になっているのはLPレコードで聴くクラシックピアノの音.ジャズの場合,LPレコードで聴くと,とても麗しい音艶.そう考えるとクラシックのピアノのLPレコードが気になって仕方がない.という訳で,このお盆休みに金沢に持ち込むLPレコードの算段をしたのだ.2枚は大阪の中古レコード屋で買って,あとは友人から譲り受けて箱に入れたままになっていたLPレコード(ジャズ,ロック,クラシックのごちゃ混ぜ)からの選抜.だから今朝は少なからぬクラシックのLPレコードを抱えて,汗をかいているのだ.勿論,ジャズのLPも沢山抱えているのだけどね.(ちゃんとRoland KirkWayne ShorterらのLPも入ってます!)

という訳で,金曜日の午後は早々に豊橋を辞去し,金沢でLPレコードの音世界に耽溺する算段となっているのである.ふふふ.,.聴いた結果は,また明日.

1.新規購入
手っ取り早く,音のカタルシスを求めるならばHorowitzかなと思ったので買った2枚.流通量も多いようで.
(1)Horowitz plays Scriabin (1972, Columbia)

LPのジャケット.裏側には幼きHorowitzと晩年のScriabinの邂逅について記載されている.

(2)ホロヴィッツの芸術 第13巻(RCA
ムソルグスキー展覧会の絵(1951年,カーネギーでのライヴ)
・リスト葬送曲他(1952年)

2.友人から譲渡品からの選抜
(1)Arturo Benedetti Michelangeli:ドビュッシー前奏曲第一集(1978,DG)
(2)The Horowitz concerts 1978/1979 (RCA)
・Shumann,Rachmaninoff,Lisztの初録音曲選抜
(3)Emil Giles, Berlin Phil.:ブラームス ピアノ協奏曲第一番(1972年,DG)
(4)Emil Giles, Berlin Phil.:ブラームス ピアノ協奏曲第ニ番(1972年,DG)
(5)Nyiregyhazi plays Liszt (Columbia,1978)
(6)Aldo Ciccolini: Debussy集(Angel,?年)
(7)Ashkenazy Chopin Recital スケルツォ全曲(London,1978)
(8)Richtel チャイコフスキー・ピアノ協奏曲1番,ラフマニノフピアノ協奏曲1番(?)
(9)Richtel シューマン幻想曲ハ長調(Angel,?)
(10) Polini シューベルト さすらい人幻想曲(1973年,DG)
あとは,ピアノじゃないけれど,
(11)Vladimir Fedoseev&Moscow Radio Orch. Ravel編曲版の展覧会の絵(1976)
(12)ジュリアードカルテットのドヴォルザークスメタナ(?年,Columbia)


大方が日本盤なのだが,音の追求ならば洋盤なのかなあ,というトコロがとても気になりだした.ジャズのECMだったら独盤だしね.9月には仕事で2回ほど東京に行くのだが,とても恐ろしい予感がしている.