K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Stephen Hough: Piano Music by Federico Mompou

Stephen Hough: Piano Music by Federico Mompou (1996, Hyperion)
1. Canzion y Danza 7 (1944)
2. Prelude 1 (1928)
3.-7. Cants Magics (1917)
8. Cancion Y Danza 5 (1942)
9. Prelude 5 (1930)
10.-15. Charmes (1920 - 1)
16. Canzion Y Danza 8 (1946)
17. Prelude 7 (1931): Prelude 7 ('Palmier D' Etoiles') (1931)
18.-21. Trois Variations (1921): Theme
22. Canzion y Danza 3 (1926)
23. Prelude 9 (1943)
24.-25. Dialogues I And II:
26. Canzion Y Danza 1 (1921)
27. Prelude 10 (1944)
28-30. Paisajes (1942-1960): La fuente y la campana
31. Canzion y Danza 9 (1948)
32. Prelude 6 (1930): Prelude 6 (pour la main gauche) (1930)

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先日、大量に買ったCD/LPレコードのなかの1枚。これも20世紀の音楽家狙いで、ジャケット買いで入手したFederico Mompou曲集のCD。カタルニアのFederico Mompouは勿論、知らなかったし、Stephen Houghは名前だけしっているかなあ、という程度。

カタルニアの作曲者ということで、そのような味が溢れているかと思ったけど、サティとかドビュッシーを淡泊にした感じの落ち着いた曲が多い。音数も少なく、隙間が覗けるような感じで、その隙間が気持ち良し。だからボク的には当たりのCD。

曲調は全体的に内向きで、心静かに聴けるような曲が多い。サティの曲から毒っぽい味を抜いたような感じ。音が綺麗に作られている。またカタルニア的土着の味も入っていない。だから、ひとつひとつの曲の印象は薄いことは否めない。だけど、曲と曲が作り出す統一的な空気は心地良い。過剰な感情もなく、一日一日の淡いよろこびやかなしみが流れていくような感じ。気持ちの内側へ吹く風のような曲集。

このような心地よさが演奏者と作曲者のどちらの味かは判然としない。ボクは初心者だから。もう少しMompouを聴いてみようかな、と思った。

wiki他のインターネット情報は重宝で、超初心者でもいろいろな情報が読むことができる。カタルニアの演奏家、パリに長年滞在,なんて読むと、そうか人民戦線側かと勝手に思うのだけど、フランコ派。いろいろな人がいて当然なんだけど、ある種の先入観だと思った。進歩史感の残滓だな。曲を聴いていると、本人は政治や戦火を避けながら音楽だけをやりたかった人なのだろうな、と勝手に思った。ドラマ的でなく、自らの心象を淡々と描いたような曲だから。