K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

御茶ノ水:猟盤ついでに旅館に泊まる


夜のニコライ堂
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僕は御茶ノ水が大好きで、関西の大学生だったころからディスクユニオンと神保町の古書店には行っていた。だから就職が神奈川に決まったときは、とても嬉しかった。気迷いで渋谷なんかに行ったこともあったが、やはり性に合ったのは御茶ノ水。そしてタマにピットインやDUGがある新宿。

今回は表参道にあるA学院大学でのセミナー講師になったので東京に出かけた。今月3回目。最後のCD/LPレコード猟盤の機会。シメシメ。今回ははじめて御茶ノ水に泊まることにした。徹底的に漁る決意。

気持ちのよい朝を迎えた金沢から、一時間弱のフライトで暗い雨の羽田へ。空は一様にのっぺりした石鹸水のような雲で、つまらなく小さい。金沢の雨降りは、もっと大きな空の元、もっと明るく、もっと暗く、もっと激しい。と思った。

仕事は準備不足を痛感しながらも、4時間の喋りを勢いで終えた。嬉しいことに懇親会もないので、一目散に御茶ノ水へ。
ディスクユニオン3軒を踏破し、LPレコード24枚、CD12枚。ただ残念なのは、前回気に入ったプーランクやミヨーのピアノ曲のLPレコードがなかったこと。その代わり、ホロヴィッツのLPレコードは沢山買ったけど。よく考えると、この手の中古LPレコードの商品回転は決して早くはないので、今月中旬にボクが漁ったあと、禿山になっているのは当たり前。迂闊なことだった。バカだねえ。今回はジャズも3枚買った。ステファン・ボラーニ(美しいピアノトーンに期待)とエンリコ・ラヴァ(tp)という、とてもイタリアンな選択。

夕食は衝動的に独りタイ料理。シンハーを呑みたかったから。あまり特筆すべきことがなかった店だから、店名は省略。


今回の宿は日本旅館。面白がって予約したら、居心地良し。ちゃぶ台、鏡台なんかもあって雰囲気ありあり。部屋に入ると、独りで泊まるにはねえ、という淫靡な空間で、なんとなく永井荷風の小説を想い出したりしたのでした。
ふう。そんなことを思う、雨上がりの東京の朝でした。あ、本当に普通の旅館ですよ、楽天から予約しました。