K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

春は馬車に乗って、か:唐突に訪れた小春日和のしあわせ


そのタイトル、横光利一の小説は読んでいない。少し眺めただけで、面白くなかったから。だけど仕事に通う途中、幼稚園から流れるピアノの音を聴きながら見上げた空がとても青くて、小さな公園の真っ白な雪とのコントラストが眩しいなあ、と感じたときに、そのタイトルを唐突に思い出した。意味がないのだけど。

数日前の真冬日に、なぜだか春の到来を強く感じてしまった。そんなことが小さく嬉しい数日を余韻で過ごしていたのだけど、堰を切ったように春が押し寄せた、朝だった。こんな朝があるから、雪の後のこんな気持ちの良い朝があるから、雪の日もまた嬉しいような気がしている。もう40年も昔に福井に住んでいたのだけど、そんな気持ちで押し寄せては引いていくコトを繰り返す早春を楽しく過ごしていた。そんなコトも思い出した。

あんなコト、こんなコトを思い出しながら、ボクが住む寺町台地から職場に向かって畑が多いあたりを歩いて、青空やら、雪やら写真にとっていたら、さるフレンチ・レストランのシェフに見つかってしまった。ちょいと恥ずかしい気持ちと、やはり明るい青空のもと歩く気持よさが交差して、なんだか変な気持ちになった朝だった。

職場に持ち込んだたくさんのCDをかけながら、忙しい時間を過ごしたのだけど、今度は帰りの月夜が楽しみで、少しハイな気持ちで過ごした一日だった。