村上春樹は随分と年上なのだけど、ボクが大学生の頃のデビューなので、同時代を共有している感覚がある。だから随分と読んだのだけど、そのなかで「ノルウェイの森」は感傷的すぎてあまり好みではない。そんな人は多いと思う。その「ノルウェイの森」で印象に残っているのは、主人公と一晩過ごしたレイコさんが「人は旭川で恋なんかするものかしら」(うる覚えです)という台詞。そう、ヒトハ アサヒカワデ コヒヲスルモノダロウカ...
ボクがとっさに思い出したのは、四日市でジャズの匂いを感じたから。ヒトハ ヨッカイチデ ジャズナンカキクノダラウカ? そんな違和感を感じるくらい、匂いがする街だったのだけど。
昭和な商店街の汚れた硝子越しにLPジャケットが見えたときにはタマげてしまった。
もっと驚いたのは品揃え。そんなに沢山はないのだけど、1980年頃のいい感じのレコード屋の在庫を再現した感じ。嘘でしょう、ってほど懐かしいLPレコードと再会。こんなところ(失礼!)で、デヴィッド・マレイとかがデビューした頃のロフト・ジャズのドキュメンタリー「ワイルド・フラワー」を見るとは思わなかった。結構欲しいレコードは多かったのだけど(やれやれ)、1000円前後のヨーロッパ盤を3枚手にしてニコニコ。本当に阿呆やと思った。
(1) George Adams - Don Pullen Quartet: Live at the Village Vanguard (1985, Soul Note)
George Adams(ys), Don Pullen(p), Cameron Brown (b), Dannie Richmond (ds)
イタリアBlack Saintの姉妹レーベルSoul note。ここのLPは好きだった。下品なトーンのアダムスのテナーと、打楽器そのもののピューレンのピアノが好きで、このバンドは見かけたら手にしている。ヴィレッジ・ヴァンガードのライヴはCDで第二集を持っているのだけど、やっと一つ目が入手できてにっこり。
(2) Ran Blake: Duke Dreams (1981, Soul Note)
Ran Blake(p)
これもSoul Note。エリントンとストレイホーンの曲集。ラン・ブレイクははじめて買う。ずっと気になっていたピアニストのソロ。ジャケ買いに近いなあ。いいアルバムって顔しているからね。
(3)Christian Escoude Group featuring Toots Thielemans (1982, JMS)
Christian Escoude (g), Toots Thielemans(harm), Olivier Hutman (p), Jean Marc Jafet(b), Tony Rabeson(ds)
ロマのギタリストのアルバムはとても美味しい。ラインハルトは勿論、ラグレーンとかもね。迷わず手にした。ゲストがシールマンス(ベルギー)ときたら、外れる訳がないよね。JMSって知らないのだけどパリのレーベル。