K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

金沢に移り住んで3年が過ぎた

 8月の後半はガスが抜けた炭酸のような生活。どうも不調だった。気持ちが外に向かなくて(元来内向的)、仕事から戻ると部屋に籠もっていた。

 そんな日々を過ごしているうちに、8月の最終日になった。今朝、日経新聞を読んでいて、マラソンンの君原の話が終わったことで気がついた。

 よく思い出すと、金沢に移り住んだのは3年前の8月最終週。気がつかないうちに丸3年が過ぎた。もう、あの頃のように、香が漂う坂や、辻を曲がると聴こえる瀬の音や、驚くほど大きな月や雲が流れる空に、ナイーブに驚くことはなくなった。それが日常だから。あれほどゆっくりと流れていた時間も、その時間の脈動が体の一部となって、あの心地良い違和感もなくなってしまった。

 だけど、そんなことが当たり前の世界に住んでいることを、改めて素晴らしいことだと噛みしめようと思う。そんなことが失われてしまう時に哀しい気持ちが残らないように。