K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

別山(2399m):小雨のブナの森のなかを歩く


 市ノ瀬から別山を往復した。今年二回目の別山。チブリ尾根は長大で随分登るのだけど、とてもとても大好きな尾根。尾根の下部が美しいブナの森に覆われているから。ことに雨でも降ると、森が活気づき、何やら賑やかな雰囲気に包まれるのがはっきりと分かる。

 日曜日の天気予報は晴だったのだけど、次第に南からの低気圧の影響で雨模様の予報。しかしながら、予想降水量は1mm程度で雲も薄い。天気図をみても、大丈夫な予感がしたので出かけることにした。予報通り、霧吹きで吹かれたような雨。下部のブナの森の中は、木々に護られて、全く濡れず、快適な登高となった。避難小屋を越えたあたりから、雲の中であまり視界は良くなかったのだけど、大した雨ではなかった。

 標高差1800mくらい、歩行距離19km弱(往復)の山登りだから、十分満足できる登山になった。気持ちに余裕ができた下降時には、小雨から晴れへ移ろう美しい森の中で時間を過ごすことができて、光や翳りを追い求めるような楽しさを感じた。そんな時間の断片を切り取った。

いささか色彩に乏しい尾根上部で、この赤色にはっとさせられた

チブリ尾根避難小屋周辺に沢山咲いていた花

9月も仕舞いというのに、やっと夏が終わったところ。だから紅葉にはまだ早い。なんとか、仄かな秋の色合いを見つけた。

深い霧のなかから浮かび上がった赤が何となく嬉しかった

霧の中にブナがあるのか、ブナが霧を纏っているのか分からないところがある

時折光が差し込むと、木の葉が煌めくことが分かる

雨の日の活気は木々だけでなく

雨の日は葉に力が漲っている

虫食いが影絵のようで

雨が上がり、沸き立っていた蒸気が抜け始めた。

 

ヒトが入りそうなムロ(室)を持つブナの大木。見上げても、どこまでそびえているのか分からなかった