K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

別山(2399m):秋のお仕舞いに冬のはじめを味わった


 この間まで夏だったのだけど、秋を味わった感触も薄く、唐突に冬への坂路を転げている。この2週間、天候は不安定で雨、雷、霰が波状にやってくる。そんな荒天続きの合間、11/4終日、ウソのように晴れ渡った。その僅かな隙間を狙って、積雪期を前に、今年最後になるであろう白山山系の登山を行った。この日は全国的な好天が期待できたので逃したく無かった。上部は積雪で、好天の放射冷却が予想されたのでアイゼン持参(結局使わなかったけど)。

 遅い時間、8:30に市ノ瀬から登高をはじめた。チブリ尾根の中程から上は積雪のため、夏期に考えられないくらい疲れた。チブリ尾根避難小屋から上は積雪が脛中程から膝。トレースがあるとは云え、足場はあまりよくなく、珍しくヘトヘト。

 チブリ尾根から見る白山、別山から延びる稜線から見える北アルプス。深く沈殿した蒼い空。天と地の接点を縫うように稜線を歩く感触は夢のなかのようだった。吐く息は白い。ボクの足音しか聞こえない。別山頂上が13:30。随分と時間がかかった。写真(往復で250枚くらいなので、30秒使っても2時間くらい使っている)を撮りすぎたこともあるのだけど、上部の雪にも引っ張られた。まだこんな時間なのに、陽はあまり高くなく、すでに翳りを帯びていた。日暮れ前に下降せねばならないので、とても緊張した。

 稜線も早々に、雪に飛び込みながら、靴を滑らせて駆け下りた。ノルディックスキーのような感触で楽しく、早かった。下山は17時。写真を撮りながらでも3:30で下降できた。往復で8:30/18km。

 秋のお仕舞いに冬のはじめを味わった一日。

朝の市ノ瀬。出発が遅かったから明るい

チブリ尾根の高度を稼ぐと、白山が見え始める。

チブリ尾根は中程で平坦となり、冠雪した別山が見えはじめる。

チブリ尾根避難小屋。気持ち良い。

避難小屋のあたりから白山が大きく見える。

氷点下の世界。木々も氷りはじめている。

チブリ尾根上部では稜線の切れ目から北アルプスが見えはじめた。

チブリ尾根を登り切ると、眼前に別山の穏やかな山頂が。

別山へ進む。音が全くないので、空間に放り出されような不思議な孤独感

別山山頂

チブリ尾根の下降点。とにかく時間が気になった。適当な斜面なので靴で滑り下りた。

水場の下まで下りると黄昏が。