K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

DENON: DL-102 モノラル・カートリッジ


 ここのところColumbia, Blue Note, Contemporary, Riverside, Prestigeなどの名盤を手にしている。オリジナルあるいはオリジナルに準ずるレコードは音が良く、また収録時の空気感が上手く伝わることが多いから。1960年前後のレコードが多いのだけど、ステレオ盤とモノラル盤が併売されていた時期のようだ。確かに、ボクの家にステレオで鳴る装置が入ったのも1960年代もお仕舞いの時期ではないだろうか。

 だからボクの手元にも少なからずモノラル盤がある。聴くとステレオ盤と比べ、少し寂しい感じがする。針が拾い出すトレースの空気感やスクラッチ雑音がステレオ的な広がりがあるのに、音が縮こまったような定位となること。微妙に違和感がある。

 モノラル盤にはモノラル用のカートリッジがある、と知って早速入手した。DENONのDL-102。放送局用のものらしい。受注生産らしいのだけど、幸いヨドバシの通販で手に入った。針圧3gと信じがたい数値。またMCなのだけど昇圧トランスがなくてもMM同様鳴らすことができる。これも驚き。

 シェリー・マンのMy Fair Ladyを聴いてみる。プレヴィンのピアノが好きだから。Contemporaryの初期盤。

  期待通り、雑音のステレオ的広がりがなくなり、演奏の音場が広がったような感じ。モノラルだから定位はない筈なのだけど、モノラル固有の空間感覚があって、ステレオでなくても楽しめるかなって思った。正直ほっとした。モノラルで持ってるマイルスのSomeday my prince will comeとか、ステレオ盤が欲しくなって困っていたからね。