K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Jack DeJohnette: Music We Are (2009) 最近の彼が聴きたくなって


 昔のECMでのアルバムを聴いているうちに、最近の彼が聴きたくなってきた。

 よく考えると、ボクが一番聴いているドラマーはデジョネットじゃないかと思える。1960年代後半から時代の節目となるようなアルバムには登場しているから。あとパット・メセニーとのライヴもよく聴いたからね。

 ネットでこのアルバムが目に付いた。ピアノがショーターとのアルバムで刮目させたプレツ。そんな訳で注文してみた。

 届いてから暫く聴いているのだけど、勿論、平均以上。彼のドラム、静から動までのダイナミックレンジが大きなドラミングを楽しむことができた。ピアノの彼も、なかなか美味いしい音で応えていて、なかなか楽しい。

 ただアルバム全体の統一感が乏しく、聴いたあとの印象が薄いかなあ、と思う。上手いドラムを聴いた、以上のものがないかなあ。それに、melodicaとか冒頭の曲のような「余計なこと」がいらないように思う。ボクは彼の余芸(多才とも云われるが)は好きじゃなくて、彼の素晴らしい本芸の邪魔のように感じる。だからデジョネットの場合、サイドとしての名演は数多いが、リーダ作も数の割には印象が薄いモノが多い。だから、ECMのSpecial editionとかNew directionとか、奔放なドラミングに焦点をあてたものが素晴らしいのだよね。

 キース・ジャレットとおなじく、アイヒャーのような「強引なプロデューサー」とのペアが必要に思う。

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Jack DeJohnette: Music We Are (2009, Golden Beams)
   1. Tango African
   2. Earth Prayer
   3. Seventh D, 1st Movement
   4. Seventh D, 2nd Movement
   5. Soulful Ballad
   6. Earth Speaks
   7. Cobilla
   8. Panama Viejo
   9. White
 10. Ode to MJQ
 11. Michael
Jack DeJohnette(ds,melodica), Danilo Perez(p), John Patitucci(b)