先日、新宿のディスク・ユニオンで手にしたLouis Stewartのアルバムに魅了されてしまった。
という訳で、早速、オークションで1970年代のアルバムを入手。Pyeレコードって、英国時代のマクラフリンの「前衛的なアルバム」(ジョン・サーマンとやってるヤツ)という記憶だったので、迷わずクリック。正解だった。これも、とても良い。
やはり芸風はマルティーノに近く、まっすぐ畳掛けるようにドライヴするギターの魅力。マルティーノと比べると、思い詰めたような悲壮感や暗雲立ちこめるような雰囲気が全くないので、本当に素直に楽しめる。ヒネリ、があまりないのだ。
このアルバムは、「ややフージョン寄り」の編曲になっていて、キーボード2台(シンセサイザとローズ)。この録音の1年ちょっと前に発売されたマルティーノのJoyous Lakeと良く似たコンセプト。ローズの和音に中期ウェザーリポートの影も感じるしね。だけど、ギターはジャズそのものって感じ。気持ちよい。1970年代の香しさが存分に詰まった円盤なのだ。
B2のパヴァーヌが軟化していて、コケそうになるのが残念な瑕疵。キーボードの音色が安っぽいしね。まあ、それ意外は、本当によく楽しめた。いいギター奏者だなあ。
(A面の4曲はジョイスの短編から着想を得たらしいのだけど、普通のジャズなのだ。)
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Louis Stewart: Milesian Source (1978, Pye)
A1. Araby
A2. Eveline
A3. A Little Cloud
A4. Two Gallants
B1. Bolivian Tango
B2. Pavanne
B3. Con-Alma
Louis Stewart(g), Geoff Castle, Martin Blackwell(key), Ron Mathewson(b), Martin Drew(ds)