K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Jan Gunnar Hoff@もっきりや


 最近知り合ったECMフリークのK君とJan Gunnar Hoffを聴きに行った。あまり欧州方面に眼が届いていないので、知らない奏者なのだけど、折角、ノルウェイから日本に来たのだしね。聴く事にした。K君がピアノ前に陣取って、最高の席をとってくれていた。ありがとう。

 ピアノ・ソロ。フォークロア的な素朴な音の世界。 即興的な要素は薄く、丁寧に作曲された曲。だからジャズ、という感じではなかったのだけど、ピアノの音を存分に楽しむことができた。極北の地での夏の白夜、あるいは冬の闇。そんな凍てつくような大地や大気を深く愛している事が、曲の紹介のなかで伝わってくる。空に消えて行くような、澄んだ音。

 当たり前なのだけど、北方ゲルマンだから体躯は大きい。表情は柔和。そのあたりのアンバランスな感じが可笑しかった。

 弾き始めとお仕舞で随分とピアノの響きが変わっていて、最後は板での反射がはっきりと分かるような感じ。音は柔らかい。ピアノも生き物なんだ、と実感。

 お決まりのCD販売にも手が出た。ソロでなくカルテットのものを購入。Fly North。やはり北が好きなヒトなのだ。Anders Jormin とか Marilyn Mazurが入っていて、完全にツボ直撃。やっとレコード世界から抜けられるか?