原田依幸のピアノの音が好きだ。音の純度を聴く、ような感じ。フリー系奏者、山下洋輔やセシル・テイラー、らと比べても、その音の粒度、柔らかさが呼び覚ます快感、のようなものは際立っている、と思う。
これは1980年のドイツ・ドナウエッシンゲン音楽祭でのライヴがA面。B面は東京のスタジオ録音。もっぱらA面を聴いている。当時、ゴールデン・ライヴ・ステージでFM放送され(フリージャズが放送される時代って良かった!)、その臨場感、観客と一緒に巻き込まれていく感じ、に唸ってしまった記憶がある。梅津、原田とも甲乙つけがたい素晴らしいデュオ。緊張と弛緩の繰り返し。そのなかで、瞬間・瞬間での、ピアノやサックスの鋭い切り込み、それによる時間の不連続感にぞくっとする快感。
残念なことは、ライヴでのピアノそのものの演奏時間が短いこと。その短い時間での音は素晴らしいのだけど。原田のバス・クラリネットもなかなかいいのだけど。余技ははるかに超えている。
ここまで書いて気がついた。B面のスタジオ録音は聴いていない。聴いてみよう。
(聴いてみると、「ピアノ短いストレス」が随分解消)
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梅津和時,原田依幸: Danke (1980)
A1.Bitte
A2.Danke
A3.Not So Long,Don!
B1.Domo
B2.Aketaketa
B3.Kleine Nacht
梅津和時(as. voice),原田依幸(p,voice, b-cl)