K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Still life 4@Oct 26 : 山毛欅 (ブナ)


Black and White photo challenge , Day 4/5
?#?bwchallenge?
Still life 4@Oct 26 (山毛欅)


 山毛欅の森が好きだ。白山山系を彷徨うように歩き、そして山毛欅の森のなかにいるとき、本当に石川県に移り住んで良かったと思う。山の深さを感じさせ、とりわけ雨のときは、様々な驚きを与えてくれる、山の懐のような森。
 
 いつだったか、雨の中、山毛欅の森に入る。森の中には、ほとんど雨滴は落ちない。森全体が雨に沸いていて、活気に満ちあふれている、様子を感じる。ときどき、風もないのに森が揺れ、戯れに雨滴を落としてくることすらある。木は生きている、そんな当たり前のことに気づかされる瞬間である。
 
 古のこの列島の人々は、木にも動物と同じ霊性を感じていた、という。だから、はな(花、鼻)、め(芽、目)、は(葉、歯)など共通の語彙が多い、という。知識として知っていたことだけど、確かに動物とは異なる生き物としての霊性のようなものを、感じされる森、なのだ。
 
 見上げるとフラクタル文様のように空を埋め尽くす。確かに、雨に濡れない訳だ、と思った。

 さて、そろそろ次の人を捜さなきゃね、って我に返った。

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 最後まで、こっちか迷ったのだけど。薄物をまとった白山。いつも、姿を見せて頂けるように頼んでいると、帳がゆっくりとあがる。確かに女性神であられる、と畏敬の念を感じる瞬間、がある。山にも霊性、がある。