金曜日にフェニックスから帰って、土曜日は慶事で名古屋へ日帰り。へとへとだった。
山の中で時間を過ごしたい気持ちで一杯になったので、土曜日は夜明けから夕暮れまで犀川で過ごした。前半は餌づり。太った25cmのイワナの重みを感じて不調だった5月の鬱屈が少し減った。
後半は手を出してみたかったテンカラ竿を入手して、毛針釣り。大きなイワナのライズを見てから、やってみたかったのだ。ほとんどが練習なのだけど、なんとかヤマメを1本。毛針を打ち込むと渓魚のライズを誘う感じ、が面白かった。暫く修行。それいしても装備の軽さ、が魅力。とても軽い感じで渓を歩くことができる。
暗くなるまで真剣に遊んでいた。子供の頃に、暗くなるまで遊ぶことに蠱惑的な匂い、を感じていたことを思い出した。どこか、帰ってこれないような危なさ、と裏腹に。渓のなかで、そんなことを思い出していた。
随分とながく部屋を空けていたので、今朝は夜明けとともに掃除。荒れていた部屋の様子の片付き、床にうっすら積もった埃を取り除くと気持ちが良い。窓を開け、空気を入れる。この時期の北陸は一年で一番穏やかで、絶妙の空気感がある。部屋の中にゆっくりと冷たい空気が充満していくとともに、自分のなかで何か、が満たされていく。
低めの音量でレコードをかける。フェニックスで入手したものを少しづつ。Contemporaryのプレヴィンは好み。なににもまして録音が良い。モノラル盤。明るい演奏で、この季節の朝に丁度良い。そして朝食の準備。野菜が沢山食べたかったので、地物を買い込んだ。それを刻んで、ベーコンと舞茸(これも地物)を炒めたオリーブ油をかける。cowryの珈琲をゆっくり入れる。
そうやって過ごす(つくる)日常の時々刻々が、日々のQuality of Lifeだと実感した。
追記:パニック症候群から脱出した後輩から掃除の効用を聴いた。森田療法、らしいのだけど、気持ちを外向させ精神的な負荷を減らすような、そうだ。今の仕事の負荷は前職より軽いのだけど、様々なアイテムがあるため、繁忙時には苦しいときもある。そのような疾患はないのだけど、朝一番を掃除ではじめると、その日の仕事への集中度、がとても高いような気がしている。加齢とともに、そのような工夫をしないと気力が持続しがたいようにも感じている。