K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

犀川源流部へ再び


 4月末に犀川源流域へ行き、雪代による増水を目の当たりにした。犀川ダムの上流を僅かながら歩いただけだが、淡い美しい色をしたイワナを釣った。

 ダム上流の廃村を皮切りに、人の居ない源流域に足を踏み入れること自体、言葉に出来ない不安と悦びが混じった不思議な感覚を呼び覚ます。リスクに対する感覚も、冷ややかな覚醒をもたらす。そして、未だ釣れぬ尺上のイワナへの期待も、思った以上に熟成していく。湯川豊は、イワナは過去に住む、と名言を記したが、ボクのなかでは未来に、それも逃げ水のような未来に住んでいるのだ。だから追いかける。

 雪代もとうに収まった5月下旬そして今週、やはり日帰りで犀川の源流域へ出かけた。5月下旬のときは、雪代での増水していた4月の記憶が強く、浅い場所から釣り始め、あまり奥深いところまで行けなかった。そこで、今回は更に深いところに行くことが目標。今までは単独行であったが、不安もあったので、今回はK師匠に付き合って頂いた。自宅からクルマ15km、自転車6km、徒歩7kmで源流域の核心部の入り口まで行って時間切れ。イワナの影が濃くなったところだった。

 残念な気持ちよりも、憧れの場所の戸口に立てたことに感謝した。付き合ってくれたK師匠にも。

 今回も、春先と同じように淡い真珠色の魚体を見ることができた。