K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Kindle paperwhite: 本を読むということ


 ボクにとって本を読むということは、紙の質感を掌の中で感じる、ようなもので、電子本は全く馴染まない。そもそもが検索性が悪い(斜め読みができない)。

 ボクの習慣の一つに、旅行(全てが仕事だけど)に本を沢山持って行くこと、がある。読みたい本が手元にないのが、嫌、なのだ。しかし最近になって、本の重さが苦痛で、どうしたものだか、って思っていた。単行本数冊を鞄に入れて持ち歩く、のは殆ど馬鹿げた行為なのだ。

 そんな訳で、最近Kindleを購入した。青空文庫を種本とした全集モノが、amazonで安価(100円)に販売されている。気に入った作家、それも著作権が切れた古いもの、を沢山詰め込んで読んでいる。旅行中はそれでもいいかな、って、やっと思えるようになってきた。今は岡本綺堂の全集を読んでいる。半七捕物帖もいいが、青蛙堂鬼談のような怪談物もいい。人の心理の底にゆっくりと迫る感覚を楽しめる。また文章がよい。簡潔でありながら古を回顧するする筆致が穏やか。

 このKindleだけど、電子本の窮屈さ、は仕方がないのだけど、(1)文字を大きくできて読みやすい、(2)画面からの発光が優しい、がとても良く、眼がダメになってきているボクに向いている。画面が良質な電子本の良さ、ってここだな、って分かった。

 それにしてもTPPによる「著作権保護期間」の変更(死後50年=>70年)が気になる。ある記事によると、パブリック・ドメインになったものは、そのままだとか。そうであれば、いいなあと思った。