
今年もヘルゲ・リエン・トリオがやってきた。昨年、ライヴではじめて聴いたときの驚きは生々しい。楽しみにしていた。CDで聴く印象と全く違った、美音が攻める演奏。
1970年代のキース・ジャレット・トリオを彷彿とさせるような、フォークを想起させる旋律。そしてメタ・フリー的な自由な音が美音を構築していく。ベースの太い音量、ドラムというより打楽器と呼んだ方がぴったりの美しいドラム、これらが長い一曲のなかで、隙間のない交歓を続けていく。
可笑しかったのは、ある一曲が終わったときに落雷の音が響き渡ったとき。奏者も聴者も、にやっとした瞬間。親密な空気が流れた。
今回もお腹いっぱいの音を楽しんだ。招聘された大沢さん、もっきりやの平賀さん、ありがとうございました。
(つぎはライヴのないときに伺いますので、古いブルーノートを聴かせてください!)
Helge Lien ヘルゲ・リエン(p)
Per Oddvar Johansen ペール・オッドヴァール・ヨハンセン(ds)
Frode Berg フローデ・バルグ(b)
