K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Nana Vasconcelos : Sinfonia & Batuques (2012) そもそも、この世のヒトではなかった、ナナ

ナナ・ヴァスコンセロスがこの世を去った、という知らせ、がとても非現実的なような気がして、仕方がない。

そもそも、この世と、違う世(あの世、でも、another world、でもよい)との間を繋ぐ糸電話のような、音を出していたから、ではなかろうか。

そもそも、この世の音を使って、違う世界へ誘う呪術的な色の濃い音楽だった。はじめて生で聴くことができる、と思ったのだけど。

そもそも、この世のヒトではなかった、のだ。ボクの中では。


[2012-07-05 記事] この世は音で満ちている

 この世は音で満ちている,ということを改めて気付かせてくれるナナ。ボクたちのすぐ横にあるオトの意味を再定義してくれることもある。ジスモンチやパスコアールとともに、その音が孕む呪術的な凄みを時として見せつける。

 これは近作のアルバム。水面を叩き、それを音楽にしてしまう。それだけで十分、ナナだなあと思ってしまう。コトバで語る無意味さを改めて突きつけられるのだ。

 

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Nana Vasconcelos : Sinfonia & Batuques (2012)
   1.Menininha Ma~e  
   2.Batuque Nas A'guas - Aquela Do Milton  
   3.Miste'rio   
   4.Pra Elas  
   5.Sinfonia E Batuques
   6.Pedalando 
   7.Lamentos  
   8.Chorrindo  
   9.Po' De Chinelo  
  10.Santa Maria  
  11.Canc,a~o Para Nanili  
  12.Recife Nago^