K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

レコード終末期の音

 レコードとCDの販売枚数が交叉したのは1986〜87年頃だったか。ボクがCDの再生機を購入したのは1989年頃。当時の再生環境は良くなかったので、CDでの安定した、そしてスクラッチ雑音のない音に関心したものだ。

 再びレコードに関心が向いたのは、再びいろいろ聴きたくなった2007年頃。CDで入手できない音源が多く、中古LPレコードがまだ安価だったこともあり、手が出始めた。亡父の再生装置、真空管アンプやJBLのスピーカ、を手にしてから、レコ−ドの音の良さを知り、あとは一直線。

 そんな経験のなかで、やはりレコード終末期、1980年代の前半、の録音の良さ、には驚いてしまう。今、聴いているのは、富樫雅彦キングレコード盤なのだけど、打楽器の豊かな音がとてもリアルで参ってしまう。ベース、サックス、打楽器と、左から右にしっかり定位し、眼前で音を繰り出す。

 この時代の録音には、人材も費用もたっぷりかかっていることを実感する。なかなかCDでは味わえない感覚だ。こうやって、物欲にまみれている、のだけどね。