K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Sergio Krakowski: Passaros - The Foundation Of The Island (2015) 粘り気のある芯を打ち込む

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 昨日に続いて、同じサイトでの記事で気になったアルバムをDL購入した。CDにはmaterialとしてのこだわりは全くない。ディジタル・データだけでよい。Rema HasumiのレーベルRuwehは、前から気になっていたので、Rema Hasumiと2枚合わせてDL。FLACの場合$10/CDとお得。paypalで決済できる。

 で、早速聴いているのだけど、録音が良いことが気に入った。柔らかな音で気持ちよい。打楽器やギターも攻撃的でなく、柔らかに響く。残響は適量で、ECMほどは強くなく好み。それでいて奏者の息吹まで伝わりそうな音圧はあって、レコードを聴いているような感覚。高音がやや抑制気味に感じるのは、録音なのか、加齢による難聴によるのか、は分からない、残念だけど。

 Sergio Krakowksiはタンバリンのようなpandeiro奏者。低音で非常に粘りがある音を出している。その粘りのある低い打音が与えるアクセントが面白いような「うねり」のような感じ。所謂現代ジャズでのリズムの与え方に近いような快感。

 合わせてギターやピアノが適当な浮遊感を出していて、両者が噛み合ったとき、なかなかの気持ちよさ。ジャズに近い側から、南米系の楽器を美味しく食べたような感じかなあ。ECMを聴いていて、足りないような粘り気のある芯を確実に打ち込んでいて、即興的な音楽での物足りなさを解消している。

 美味しい音だった。

 Ruwehのサイト(購入できます):

Sergio Krakowski - Pássaros : The Foundation Of The Island

参考記事:

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Sergio Krakowski - Pássaros : The Foundation Of The Island (Ruweh, 2015)
1. Founding Chart
2. Carrossel de Pássaros / Migration 3322_22322
3. Path of Roses / Migration 434_323
4. Choro de Baile / Migration 332_223
5. Wayfaring Stranger - Ostinato
6. Unveiling Chart
Sergio Krakowksi (pandeiro), Todd Neufeld(g), Vitor Goncalves(p)
Engineered by Vinicius Castro
Mixed by Ryan Streber
Mastered by Luis Bacque
Recorded May 2015 at Cooper Studio