K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

購入音源について(apple music, bandcamp, LPレコード)

 最近感じることは、CDという物理媒体の滅亡への足音。容量の少なさ、から既にPC系のメディアからは姿を消していて、DVD、更にはメモリへと変貌している。多くの音楽用装置がCD対応なので残っているが、ネットへの接続性についての改善がある段階まで進めば、消失するのではないか。

 Massの流通ルートから外れている音楽がネット媒体主流へと大きく変わりつつあるが、ボク自身はCDという物理媒体には「これっぽっち」も思い入れがないので、ネットでの「適正な」音源流通の加速を願うのみ。

・音の実態の属性が「データ」であり、レコードのような物理媒体にない。従い、CDの物理媒体が差別化される(SHMだったか、とか)のは、本来、誤り訂正により完全に再現できるディジタル・データの特性を考えると、極めて不健全である。

・奏者と聴き手の間の流通ステップが一挙に短縮できる。その流通コストを聴き手と奏者の間で分配できる。その意味で、国内のeONKYOのような、CD並の価格での配信は無意味である。

iTunesのような圧縮音源は、そもそも議論の対象とならない。オリジナルの音データでないからである。音質の議論、そのものが馬鹿馬鹿しい。ただし、apple musicのようなon demandのストリーム配信は”advanced radio broadcast”のような感じで、とても有り難い。適正な費用分配が奏者・制作者に届いたら、と願う。

・以上のような観点で、bandcampのような制作者(奏者)と聴き手を直結するサーヴィスは有難いし、多くの場合、価格は極めて適正である($10程度)。また多くの奏者が自身のレーベルで販売している点は素晴らしいと思う。paypalでの決済も容易だ。

・LPレコードについては、再生音の属性が盤そのものの物理媒体であり、入手に大きな意味がある。確かにディジタル・データと異なる味、がある。ただし、これはディジタル・データの処理が未熟な初期〜2000年代中頃までの話であり、その間の20年くらいの音源に関することではないのかなあ、一般的には。今の録音をLPレコードを買う行為は、留保付きの行為のようにも思えている。LPレコードの味、が、美味しくなる、という意味ではなく、味が単なる味の違い、にも思えている。