K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

John Hicks: Inc. 1 (1985) なにか、を見てしまった

f:id:kanazawajazzdays:20170219074314j:plain

 ボクの世代だと、ファラオ・サンダースのTheresa recordsでの諸作での速度感溢れる演奏に惹かれて名前を知ったヒトが多いと思う。コルトレーンより軽いサンダース、マッコイより軽いヒックスの組み合わせは絶妙で、軛が外れたような咆吼を載せた高速列車、のようだった。

 だからヒックスのアルバムは未だに気になるのだけど、どうもピンとくるアルバムが少ない。手数の速さほど、音は早くないし、音がもつれることがある。このアルバムもそんな印象をA面で残す。B面はそれなりに速度感もあって、いいのだけど、それだけかなあ。最後のモンクのソロが、このヒトの難しさを教えてくれる。味が薄いのだ。なにか、を見てしまった。

Inc 1

Inc 1

 

 -----------------------------------------

John Hicks: Inc. 1 (1985, DIW)
A1. Bookie Please
A2. For Heaven's Sake
A3. Book's Bossa
B1. INC.1
B2. Avocja
B3. Round Midnight
John Hicks (p), Walter Booker (b), Idris Muhanmmad (ds)

Recorded at Avaco Studio, Tokyo on Apr. 4, 1985
Engineer: Yukio Kojima

f:id:kanazawajazzdays:20170219074314j:plain

f:id:kanazawajazzdays:20170219074330j:plain

f:id:kanazawajazzdays:20170219074349j:plain