K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Misha Mengelberg Piet Noordijk Quartet: Journey (1966) ICP一派を聴く快感

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 先日、CAFE INCUSでマスターと話をしていたら、やはりICPではなくINCUSである理由があって、空間構築的な部分が格好いい、そんな話であったと思う。

ボクがINCUSのアルバムを聴きはじめたのは最近。欧州のimprovised musicでは、ICPが好きだった。ICPでの活動前、あるいは最近の非improvised musicであっても一貫しているのは変態的なリズムへの偏愛、ではなかろうか。米国音楽的ではなくて、なんとなく欧州の拍子、のような。これがICP一派を聴く快感。

ドルフィーのLast dateの味のなかで、ミシャとベニンクがつくる揺らぎが存外に大きい、と思っている。だから音源が少ないことに対し、マイルスの「アガルタ欠乏症」と同じように「ラストデイト欠乏症」がある。

その穴埋めは、 ミシャ/ベニンクとピート・ノルディックのバンド。ドルフィーの代役にはならないが、それでも彼らのリズムを楽しむことができる。

このアルバムは、このバンドのライヴで、最後の2曲にはテッド・カーソンが客演している。そして、その2曲が良い。ピート・ノルディックがテッド・カーソンに煽られて熱く吹いている。その合間にベニンクのドラムが、スコンスコンと決まる感じが気持ち良し。

このバンド、米国のライヴもあるようだ。気長に探そう。

ライヴ・イン・アムテルダム1966

ライヴ・イン・アムテルダム1966

 

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Misha Mengelberg Piet Noordijk Quartet: Journey, Live In Amsterdam 1966 (MCN)
1. Driekusman Total Loss 10:26
2. Peer's Counting Song 6:28
3. Journey 14:35
4. Sugar 'N Spice 9:29
5. The Leopard 13:15
Misha Mengelberg(p), Piet Noordijk(as), Rob Langereis(b), Han Bennink(ds)
Ted Curson (tp on 4, 5)
Concertgebouw, Amsterdam, April 7, 1966