多分、すごく安かったのだと思う。初期のプレスでRVG刻印だけど。買って、そのまま忘れていた。少し仕事が落ち着いたので、散乱しているレコードを片付けていたら、見つけた。という訳で猛暑の今、如何にも暑苦しい筈の、このアルバムを聴いてみた。
あまり詳しくないのだが、シェップのデビュー盤。コルトレーンとシールの共同プロデュース。恵まれたスタートだ。シェップのサックス・トリオに、3管が時折アンサンブルを加える。だから、ごちゃごちゃした集団即興的な内容ではない。印象はコールマンのゴールデン・サークルの親戚のようなビートや調子で、シェップの濁ったサックスの音がド演歌風に響く、バックはともかくシェップの芸風は全く変わっていない。いいなあ。で、そんなに暑苦しくなかった、偏見だったね。
はじめてジャズを聴いた年、1979年にシェップのインパルス盤(何だったかなあ、コレかなあ)を聴いたとき、これがフリーかと、難しいなあと気配に押された記憶がある。よく考えたら、その時点で演奏から高々15年。まだまだ彼らの勢いもホットだった、のかもしれない。それから40年、フリージャズも歴史の点景として自然に溶け込んだなあ、と思う。
ボクの保有盤にはサインがあるが、シェップのだろうか?いや、そう思おう。
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Archie Shepp: Four For Trane (1964, Impulse! )
A1. Syeeda's Song Flute (John Coltrane) 8:26
A2. Mr. Syms (John Coltrane) 7:38
B1. Cousin Mary (John Coltrane) 7:11
B2. Naima (John Coltrane) 7:06
B3. Rufus (Swung, His Face At Last To The Wind, Then His Neck Snapped) (Archie Shepp) 6:23
Archie Shepp(ts), Roswell Rudd(tb), Alan Shorter(flh), John Tchicai(as), Reggie Workman(b), Charles Moffett(ds)
Engineer [Recording] – Rudy Van Gelder
Producer: Bob Thiele, John Coltrane
Recorded at the Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey on August 10, 1964.