K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

松風鉱一: Lindenbaum Session(2008) 伝統的なジャズの感じだよね、という印象を与えながら、何処か

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ボンバの日本のジャズシリーズ(3枚目):

これも良いアルバム。音が良い。親密な音空間が、やや湿潤な感じで納められている。音が柔らかい。このあたりも日本のジャズかも、と思わせる。いつだったか、山下洋輔トリオのENJA盤を聴いたとき、音のパキパキ感に驚いた記憶がある。乾燥していると、音響が随分違うものだ。

ドラムレスでの、管・ピアノ・ベースの編成がその音空間にしっぽり嵌まっている。具合が良い。熱くもなく、冷たくもない演奏もまた具合が良い。

1980年頃に松風鉱一のアルバムを入手した。初山博が入って、Out to lunch的というか、ドルフィー的と紹介されていたが、残念ながら、それから聴き直していないので記憶が無い(聴き直そう)。

だから新鮮な感じで聴いているが、その音がドルフィー的だとはちっとも思わない。抑制的な印象の音が、知らない間にアチコチに飛翔しているような意外感、が面白い。coolにhotな印象を残す、というか。

そして伝統的なジャズの感じだよね、という印象を与えながら、何処かアヴァンギャルドな味を強く残す。そんな所が、スタイルではないアヴァンギャルドな味わい、そこがドルフィーやモンクに通じる、といえば、そうかな。

南博のピアノ、はじめて聴くのだけど、しなやかで美しい音に心惹かれた。

いや、いいアルバムが続くな。

Zekatsuma Akustik Trio: リンデンバウム・セッション

Zekatsuma Akustik Trio: リンデンバウム・セッション

 

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松風鉱一: Lindenbaum Session(2009, Studio Wee)
1. Trash for Lucky 7th
2. Touring
3. Asian Walk
4. Outside
5. The 3rd Grounder
6. K2
7. Yellow Sands
8. Song for Dried Young Sardines
松風鉱一(as,ts,fl), 南博(p), 吉野弘志(b)
2008年10月4日、習志野市Lindenbaumでのライヴ