K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

角銅真実: Ya Chaika(2018) 耳元で囁きかけているようで

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 今日の夜明けはこれ。石若駿のアルバムで気になった声。

元来、日本の唄(あるいは唄い手)は苦手。歌詞のメッセージ性に感情が引っ張られるから。でも例外はあって、矢野顕子、浅川マキ、元ちとせは大丈夫だった。最近だったら、石橋英子小田朋美。歌詞のメッセージ性を越えて、声の楽器としての存在感が強く、また曲としての音空間のなかで過度に歌詞に依存しないというか....まあコトバそのものに軸足を強く置いていない,というか。

角銅真実のvoice、明け方の雰囲気によく溶け込んで、ひんやりと流れ、耳元で囁きかけているようで、何を云っているか分からない、これが良い。ただの音のような。しかし音響としてとても良く、素材として美味しい感じになっている。

アルバムの長さ,も良い。昔のレコードと同じ。良いアルバムで感じる、終わったときの音の渇望感、物足りなさが嬉しい。レコード世代には懐かしい、のである。

 

Ya Chaika

Ya Chaika

 

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角銅真実: Ya Chaika(2018, APOLLO SOUNDS)
1. Dance
2. 朝が夜を照らしている
3. 砂の毛布
4. -Tuning-
5. October 20
6. 1
7. so far
8. 2
9. Can you see it from the window?
10. Amadeus
11. Ya Chaika
12. March 8
角銅真実(vo, p, g, perc), 寺田耀児(g on 1,7,9), 葛城梢(Mandolin on 1,7), 日比彩湖 (Chorus, Perc. on 1,7,9), 横手ありさ(pianica, Chorus on 1,7), 岩見継吾(b on 1,7), 光永渉(ds on 1,7), 滝沢朋恵(g, on 1,2)
中尾美羽子(voice on 2), 石若駿(p on 5,10), 西田修大(g on 5,10), 佐藤公哉(vo on 10)