坂本弘道: 零式 (1999, offnote)
1. 真・月魚
2. 蒸気歩行
3. 薔薇の速度
4. 兆し…
5. 夢の蹟
6. 影踏み
7. 空蝉
8. 海馬は踊る
9. 嵐が丘・零式
10. 半分夏生まれた
11. ドガ・改
12. 蝶と骨と虹と
坂本弘道(cello)
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かなり忙しくて、少し荒んだような気持ちのなかにある。だから、こんな感じの音に惹かれるのだろうな。Hacoのアルバムを聴いて、チェロの音が気になる。で、引き続き入手。
暫く何回も聴いている。チェロの音もさることながら、CDに限界まで詰められたような音の渦、一群となりノイズのようにも聴こえるが、それは無機的な白色雑音ではなく、人の心象が投影されたような有色雑音。その色彩のスペクトラムが揺らぐ様が愉しい。
満鉄のあじあ号のような蒸気機関車が据えられたジャケットから喚起されるイメージのとおり、流れる旋律はノスタルジックで、夢の中のような音ではあるが、それを包み込む多くの音に気持ちが惹かれた、ということが面白かったな。
