K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Dan Weiss: Utica Box (2019) 躍動よりも、音の美しさ、に焦点をあてたアルバムかな

Dan Weiss: Utica Box (2019, Sunnyside)
1. Utica Box(Dan Weiss)17:04
2. Jamerson(Dan Weiss) 2:24
3. Rock And Heat(Dan Weiss) 5:55
4. Orange(Dan Weiss) 11:30
5. Please Don't Leave Me(Dan Weiss) 6:02
6. Last Time One More Time(Dan Weiss) 5:55
7. Bonham(Dan Weiss) 15:54
Dan Weiss(ds), Jacob Sacks(p), Eivind Opsvik, Thomas Morgan (b)

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ニューヨークのコーネリア・ストリート・アンダーグランド(もう閉店したような記憶が)で聴いたダン・ヴァイスは格好よかったなあ、一昨年のこと。

https://dailymusiclog.hatenablog.com/entry/2018/06/17/055014

ピアノ・トリオでピアノは本盤と同じジェイコブ・サックス。ベースが強化されている。本盤も上記ライヴと印象はさほど変わらない。ドラムのキレ、揺動を無心に愉しむアルバム。ただ録音が正統的なピアノ・トリオ的で、ドラムがやや引っ込んでいる。それが惜しいなあ。もう少し前に出たほうがいいのに。

というのは、ドラムに対しピアノが端正で、美音だけど引っ込んだ印象がある。音量的には反対なので、なんか不思議な具合になっている。

ライヴでもそんな印象だったかな。だから、ライヴではドラムが全面で丁度良かった。嫌いなピアノじゃ決してないのだけど、Clean feedでのサックスのアルバムでも同じような感じかな。

だから全体としては躍動よりも、音の美しさ、に焦点をあてたアルバムということなんだろう。

日本の本田珠也や須川崇志の近作、ピアノ・トリオ、に通じるアルバム。美しいアルバムなのだけど、耽美的でもなく、躍動感があるところが素晴らしいのだ。

あまり良く書かなかったようにも思うが、良いのに惜しいなあ、ということを書きたかった、ということ。

 

Utica Box

Utica Box