K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Joe Farrell: Skate Board Park (1979) 単なる4ビート回帰だけであって

Joe Farrell: Skate Board Park (1979, Xanadu Records)
A1. Skate Board Park (J. Farrell) 5:24
A2. Cliche Romance (J. Farrell) 6:58
A3. High Wire - The Aerialist (C. Corea) 6:17
B1. Speak Low (K. Weill, O. Nash) 5:44
B2. You Go To My Head (H. Gillespie, J. F. Coots) 6:39
B3. Bara-Bara (J. Farrell) 6:24
Joe Farrell(ts), Chick Corea(p), Bob Magnusson(b), Larance Marable(ds)
Engineer : Arne Frager
Mixed by Paul Goodman
Producer: Don Schlitten
Recorded January 29, 1979

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 何となくXanaduレーベルのことを思い出した。バリー・ハリスやジミー・レイニーを聴いているうちに、ジョー・ファレルのアルバムを思い出した。ピアノはチック・コリア。40年前にリアル・タイムに購入。当時、コリアのFriendsが好きだったので、その続編的な気持ちで入手したと思う。

1970年代のファレルは、CTIレーベルから幾つかアルバムを出していて、ジャズとクロスオーヴァーの中間くらい(今聴けばジャズそのもの)を出していて、ジャズのちょっと先を行っていた印象がある。コリアとの1期RTFと円環を為すような音。

このアルバムでは、そんな期待を見事に外し、純ジャズに回帰。そう1976年のハンコックのVSOPからの、ジャズ回帰路線そのものだった。

当時、それもまた嬉しかったのだけど、今聴くと、単なる4ビート回帰だけであって、何か軽い。ベースの電気増幅音も好みと合わない。

似た企画であったコリアのFriendsでは、ファレルを含むメンバーもよく、また曲も良くできているので案外聴かせるが、これはそうでもないなあ。むしろCTI時代のほうが、ジャズに聴こえるから面白い。

それでもコリアがFender Rhodesを弾くトラック(B3)は、気持ちよくドライヴしていて、ファレルも良い感じで吹いている。迫るものは全くないのだけど、好みかな。

佳作とは云い難いが、Xanaduで出る程度の質は確保されている。早くに世を去ったファレルのアルバムとして、記憶に留めておいても良いと思う。

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Skate Board Park by Joe Farrell