Thelonious Monk: The Prophet (1954, Disques Vogue)
10ᵉ Anniversaire Des Disques Vogue – Vol. 11: LD. 503-30
A1. Round About Midnight
A2. Reflections
A3. Smoke Gets In Your Eyes
A4. Well You Needn't
A5. Humph
A6. Mysterioso
B1. Portrait Of An Ermite
B2. Manganese
B3. Eronel
B4. Off Minor
B5. In Walked Bud
B6. Epistrophy
Thelonious Monk(b)
A1-4, B1-4: solo at Paris, France, June 7, 1954
A5. Idrees Sulieman(tp), Billy Smith(ts), Danny Quebec(as), Eugene Ramey (b), Art Blakey(ds)
: BN session, WOR Studios, NYC, October 15, 1947
A6. Milt Jackson(vib), John Simmons(b), Shadow Wilson(ds)
: BN session, Apex Studios, NYC, July 2, 1948
B5. George Taitt (tp), Edmund Gregory(as), Robert Paige(b), Art Blakey(ds)
:BN session, WOR Studios, NYC, November 21, 1947
B6. Milt Jackson(vib), John Simmons(b), Shadow Wilson(ds)
: BN session, Apex Studios, NYC, July 2, 1948
Released: 1962
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所謂ヴォーグのソロは1980年代に徳間音工のレコードで買って、気に入った。Round About Midnight の漆黒の響き、が素晴らしい。９曲入り。
数年前にSwingの10インチ盤を入手。そんなに高くはなかった。８曲入り。安くもないが。驚いたのはピアノの音が純で、実に美しい。打鍵のリアルさに痺れた。日本盤では、テープの劣化を補うような音の補正が施されていて、その音域の不自然な痛み、が痛々しかった。
このセッションの音盤が面白いのは様々な名称、ジャケットで出されていること。
https://www.discogs.com/master/view/120739
そもそもヴォーグ盤で理解しているが、原盤はSwing。２つめの出版はDisques Vogueの10周年記念の本盤。村上春樹のエッセイのどこかで、ヴォーグ盤を入手し、繰り返し聴いて、そして無くした話が書いてあった記憶がある。そのヴォーグ盤って、これのことか。
さて、この2番手であるヴォーグ盤を入手。2000円ちょっとなので、まあ安レコードの仲間。Discogsを覗いても廉価。音質なのだけどSwing盤のような生々しさ、はほんの少し削がれて優しい音になっているが、まあ音の美しさは十分保持しているかな。いや、低音の唸りのようなものも消えているし、音の解像度、のようなものは良くなっているようにも思える。それが音の細さ、のような印象にもなっている。
お買い得感満点である。手で持った重量感、レーベルのグルーヴも時代感があって、嬉しい。
Riverside, Columbiaでのソロを随分聴いた後に聴くと、印象が随分と変わった。軽やかさ、のようなものを感じる。打鍵の美しさは変わらないのだけど、音数が多く、残響を生かした間合い、のようなものは感じない。そこに若いモンクの姿、を感じた。
不思議なのは、４曲追加なのだけど管入り。音質もストンと落ちる。何だろうと思って調べたらブルーノートのセッション。こんなオマケは要らないかな。ミルト・ジャクソンとの演奏は楽しいが、BN盤で聴けば良いのだ。
