K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Sonny Rollins: What's New? (1962) RCA盤をもう少し

Sonny Rollins: What's New? (1962, RCA Victor)
LPM 2572
A1. If Ever I Would Leave You 11:56
A2. Jungoso 10:36
B1. Bluesongo 4:35
B2. The Night Has A Thousand Eyes 9:05
B3. Brownskin Girl
Sonny Rollins(ts), Jim Hall(g), Bob Cranshaw(b), Ben Riley(ds)
Producer: Bob Prince, George Avakian 

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60年代ロリンズを少し集めていて、RCA盤をもう少し。犬のレーベルが懐かしくて、嬉しい。

Sonny Rollins: The Bridge (1962) 夜明けにはロリンズの橋を - K’s Jazz Days

Sonny Rollins, Coleman Hawkins: Sonny Meets Hawk! (1963) RCAというとジャズ盤はあまり思い浮かばないのだけど - K’s Jazz Days

これも安価なオリジナル。1950年代のBlue Note盤やPrestige盤に法外な価格がついているロリンズだけど、RCA以降は驚くほど人気がない。またディスクガイドにも取り上げられない。せいぜい復帰のエピソードで「橋」が取り上げられるくらいじゃなかろうか。だから、モノラル盤もとても安価。で、音が良い。

このアルバムはボサノヴァやカリプソなど、ラテンのリズムや打楽器類、コーラスを入れたのが特徴。60年代のロリンズはオーネット・コールマンの影響を云々されるが、これを聴いているとジミー・ジェフリー的室内楽。ジム・ホールの存在感がそうさせるのだけど。

そんな早すぎた「クロスオーヴァー感」一杯のアルバムだけど、良いアルバムだと思う。背景がハードバップだろうが、ラテンだろうが、ロリンズの太い音そのものが魅力で、背景との微妙な不整合感や微妙な整合感を含め包摂するおおらかさ、が愉しめる。それをモノラルの音圧で、だから堪らない。

聴いていてこの感覚、晩年のマイルス盤と同じやね。 Time after timeを聴きながら50年代のミュート演奏を思い出していた。時代とともにスタイルが変わったように聴こえても、ホーンの響きは変わらず、というか。

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What's New by Sonny Rollins

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