Bobby Hutcherson, Harold Land, Bill Evans, Eddie Gomez, Archie Shepp, Karin Krog: Live At The Festival (1970, 72, 73, Enja==>US)
ENJA 2030
A1. Nardis 15:20
Bill Evans(p), Eddie Gomez(b), Tony Oxley(ds)
A2. Round About Midnight 6:42
Karin Krog(vo), Arild Andersen(b)
B1. Sonny's Back 8:06
Archie Shepp(ts), Dave Burrell(p), Don Garrett(b), Muhammad Ali(ds), Suzanne Fasteau(perc)
B2. The Creators 18:12
Bobby Hutcherson(vib), Harold Land(ts), Hal Galper(p), Reggie Johnson(b), Joe Chambers(ds)
Mastered by D. Mehtieff
Producer: Alexandre Skale, Mladen Mazur
Recorded at Festival Ljubljana, Yugoslavia
A1: 1972, A2, B1: 1973, B2: 1970
-----------------------------------------------------------
昔から良くみかけたレコードだけど、オムニバス的というか、コンピレーション的なものは買わなかったので、手にしなかった。エヴァンスの落ち葉拾いの積もりで入手したのだけど、改めてこの時代のジャズへの偏愛を呼び起こしたような気がする。麗しい。
72年のエヴァンスの演奏は、あのトニー・オックスレイとのトリオということで(盤を聴くまで気がついていない)、特異な化学反応を期待したが、そうでもないかな。それでも、ややアヴァンな空気を流し続ける感じが面白かった。もう少し聴きたいな。ブートでは完全盤があるようだが、高価。またMC後の聴衆の反応は薄く、何となく過去の人扱い。曲の後の反応の熱さは対照的で面白かった。
白眉はカーリン・クローグとアリルド・アンデルセンのデュオ。73年録音。凄く良かったな、あの米的では全くない空気感、確かに欧州のジャズの音なんだろう。語りかけるようなクローグの唄いから距離をとってベースが空間を作っていくような。二人のデュオって、この時期あるのかな、調べてみよう。
シェップとバレルのバンドも嬉しい。73年録音。録音がややオフ気味の感じで熱さが伝わらないのが残念。それでも、あの時代のシェップの充実が伝わる。でもモントルーのライヴのほうがいいな。
最後はハッチャーソンとランドのバンド。70年録音。ランドは1950年代の人という先入観があるが、1970年の音をしっかり出しているのには驚いた。熱い。冷ややかなハッチャーソンの音との対比が面白い。
4曲ともそうなんだけど、フリージャズでは全くないのだけど、あの抽象化した音の空気感、のようなものを纏っているあたりが、1970年代ジャズの面白さなんだろうなと思った。