Russ Lossing: Oracle (2007)

Russ Lossing: Oracle (2007, hatOLOGY)
1. Swimming Dragon(Russ Lossing)7:24
2. Beautiful Ugly (Billy Mintz) 5:02
3. No Trace (Russ Lossing) 4:30
4. Oracle (Russ Lossing) 6:23
5. Intermezzo (Russ Lossing) 2:13
6. Love And Beauty (Billy Mintz) 8:28
7. Hugo (Russ Lossing) 5:08
8. Underground Ballad (Russ Lossing) 7:30
9. Caldron (Russ Lossing) 7:23
Russ Lossing(p), Masa Kamaguchi(b), Billy Mintz(ds)
Design Concept [Graphic Concept] : fuhrer vienna
Executive-Producer: Werner X. Uehlinger
Recorded By Paul Wickliffe
Mastered By [CD-Master By] Peter Pfister
Producer: Russ Lossing
Recorded May 25, 2007 at Charlestown Road Studio

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先日、「まとめ買い」したHat系のアルバムの１つ。

試聴もしないで適当に買っているから、好みに合う合わないは当然ある。このアルバムは最初の一音で好み、とわかった。

ラス・ロッシングを聴くことは初めて、ではないのだけど、ピンとこないところがあって、聴きたいピアニストにはなっていなかった。このアルバムで覚えが悪い脳内に刻印された。

少なめの音で、草書のような筆致で空間を紡ぐ、そして一音一音というより音の相対が美しい。菊地雅章のピアノが好き、という感覚に少し近いかな。そしてフリージャズに近いが、フリージャズと枠を嵌めていいのかな、と思わせるあたりも。

このアルバムでは録音も印象的。ベース、ドラムの低音が実に美しく収録されている。シンバルとか弦の軋み、のような高音ではない。録音バランス的には、時にピアノを圧倒する瞬間もある。しかし、トリオとしての音と納得させる部分があり、絶妙のバランス感に聴き入ってしまった。いいアルバムだなあ。

これで脳内にロッシング回廊ができたように思えるから、もう少し聴いてみよう。