Amazon primeでイーストウッドの「父親たちの星条旗」を観た。これは米側のエピソードで、日本側の「硫黄島からの手紙」は割と早い時期に観た記憶がある。何よりも驚いたのは、公開から16年も経っていることと、イーストウッドが健在であること。
いずれもイーストウッドらしい映画で、ボクには好み。やはりしっかり観せられた。
映画の仔細に語るコトバはないが、両方観てはじめて感じたことがある。米国にとって、硫黄島は戦後に連なる体験であって、戦史としての硫黄島だけではなく闘った人間の戦後史である、ということ。日本にとっては、それは断絶した大日本帝国の失われた体験であって、それを米側から再生させたもの、であるということ。日本にとって、遠い過去になっている。帰還兵は多くなく、そして黙していたのであろう。
そのような戦いであった、ということを米人の映画で追体験し、なんとも複雑な心境である。しみじみとしてしまった。