K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

クリント・イーストウッド: 父親たちの星条旗、硫黄島からの手紙 (2006)

Amazon primeでイーストウッドの「父親たちの星条旗」を観た。これは米側のエピソードで、日本側の「硫黄島からの手紙」は割と早い時期に観た記憶がある。何よりも驚いたのは、公開から16年も経っていることと、イーストウッドが健在であること。

いずれもイーストウッドらしい映画で、ボクには好み。やはりしっかり観せられた。

映画の仔細に語るコトバはないが、両方観てはじめて感じたことがある。米国にとって、硫黄島は戦後に連なる体験であって、戦史としての硫黄島だけではなく闘った人間の戦後史である、ということ。日本にとっては、それは断絶した大日本帝国の失われた体験であって、それを米側から再生させたもの、であるということ。日本にとって、遠い過去になっている。帰還兵は多くなく、そして黙していたのであろう。

そのような戦いであった、ということを米人の映画で追体験し、なんとも複雑な心境である。しみじみとしてしまった。

父親たちの星条旗(字幕版)

父親たちの星条旗(字幕版)

  • ライアン・フィリップ
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