K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

清水靖晃: Kiren (1984) そんな習作感があって

YASUAKI SHIMIZU / 清水靖晃 / Kiren

清水靖晃: Kiren (1984, THINK! RECORDS)
1. Ashita
2. Momo No Hana
3. Asate
4. Kagerofu
5. Peruvian Pink
6. Shiasate
7. Ore No Umi
清水靖晃:(ts, b-cl), 渡辺モリオ(b), 生田朗(ring ds, turn table)
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うたたかの日(1982)とサブミナル(1987)の間の未発表作であるKiren(1984)が出た。

橋本一子と藤本敦夫のColored musicの未発表作にも驚いたが、清水靖晃のこれにも驚いた。清水靖晃もColored musicも、好きさ加減と音源の少なさが不均衡で、ちょっとした渇望感があるからだ。

 

このアルバム、後年のサブミナル、デメントス(1988)やアドゥーナ(1989)と比べると、「ヘンな感じ」が十分発酵していない印象: 

しかし後年のアルバムでは、激しい色彩感に幻惑されて音の細部の印象に乏しい、ということもある。このアルバムはもっと素朴な印象で、後年のアルバムの太い骨格を覗き見た、そんな習作感があって面白い。だからこそお蔵入りだったのかな、とも思う。好きな感じの音なので、そうこう考えているうちの終わってしまったが。

それにしても、TBMの流氷あたりからKYLYNあたりまでの印象(マイケル・ブレッカー的な激しさ)とがらっと変わっていて、面白いなあ。

Kiren

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