K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

吉田隆一, 石田幹雄:蒼い街(2022) 聴き手に残る余韻が美味しい

吉田隆一, 石田幹雄:蒼い街(2022, 地底レコード)
1. Etude (石田幹雄)
2. Nightfall (Charlie Haden)
3. 乙女座の茫然 (吉田隆一)
4. A Flower Is a Lovesome Things (Billy Strayhorn)
5. 蒼い街 (吉田隆一)
6. Bebe (Hermeto Pascoal)
7. 真夏の午寝 (石田幹雄)
吉田隆一(bs), 石田幹雄(p)
2022年10月『アケタの店』
録音: 島田正明
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二人ともに好きな奏者。だからCDが出ると入手するようにしている。金沢に居ると、生で聴く機会は殆どないのでね。一昨年だったか吉田隆一はもっきりやで聴くことができて、嬉しかったが。

ともに硬質の楽器の鳴り、が好みになっている。このアルバムでは、その聴きたい音響そのものが詰まっていて、まずは嬉しい。

石田幹雄のピアノが思った以上に綺麗に鳴っていて、脳内記憶の音よりも饒舌。それでも音数と音が造る音場のようなものの均衡は見事に得られていて余計な装飾的な音はなく、心地よし。

今回の吉田隆一は今まで以上に歌い手。ヘイデンのNightfallでは、ピアノを伴奏に挽歌を唄う昭和の大女優、の趣きで痺れた。

ヘイデン、パスコアールの曲をスパイスに、自作曲、ストレイホーンの曲が並ぶが、いずれも、ささやかな黄昏感があって聴き手に残る余韻が美味しいアルバム。

これは未収録曲だそで。

蒼い街

蒼い街

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