K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

つげ義春が語る旅と隠遁:生きてゐるつげ義春

随分と昔、40年くらい前か、「つげ義春日記」が面白くてはまり込んだ記憶がある。夫人の藤原マキの癌発症が契機で不安神経症となったつげの日々が淡々と書かれていた。その気分をすっかり貰い受けて、調子を崩したように思う。当時、夢を記録したりしていたので、そのような夢現の淡い世界に居たかったのだろう。

 その頃、つげは「コミックばく」に連載を続けており、というか日本文芸社の夜久氏がつげのために作った雑誌だった。その連載以降、つげは筆をとっていない。印税で生き抜いているのだから凄い。

 数年くらい前、芸術新潮につげ義春のフランス訪問が出ていて驚いた。元気だったのだ。残念なことに藤原マキは病没し、その結果か分からないが、つげの不安神経症も快癒したようだ。生きてゐるつげ義春、なのだ。

 「コミックばく」以来、何も書いていないのだから新刊のネタはない。だから切り口を変えたアンソロジーが爾来延々と発売されている。これもその1冊。対談集は今までなかったかも。