Chet BakerのSteepleChase盤に関するメモ。
晩年のチェットが好きだ。1970年代のbeyond新主流派の時代にうまく乗れているように思える。1970年代のやや混迷した流れの中で、うまく適応しつつ、チェットの音であり唄である、そんな感じが好きだ。アート・ペッパーとは、時代との向き合い方が違うように思えるが、どちらも良い。
先日入手した、東京でのコンサートでのハロルド・ダンコとの組み合わせは素晴らしく、まさしく1970年代以降の音楽になっていて、古いバップの曲が新しい空気を纏っていることに驚いている。
そしてSteepleChaseでのトリオでの演奏は、私小説的なつぶやきを聴くような、そんなクラブでの演奏がとても良い。ダグ・レイニーとニルス・ペデルセンとのトリオは4枚もあるが、どれも良い。The Touch of Your Lipsだけがスタジオ録音で、あとカフェ・はモンマルトルでのライヴ。
SteepleChaseからは7枚出ていて、以下の通り。ボクにとってはブレイとのデュオが永遠の名盤。
(1) The Touch of Your Lips (1979) - with Doug Raney, Niels-Henning Ørsted Pedersen, June 21, 1979
(2) No Problem (1979) - with Duke Jordan, October 2, 1979
(3) Daybreak (1979) - with Doug Raney, Niels-Henning Ørsted Pedersen, October 4, 1979
(4) This Is Always (1979 [1982]) - with Doug Raney, Niels-Henning Ørsted Pedersen, October 4, 1979
(5) Someday My Prince Will Come (1979 [1983]) - with Doug Raney, Niels-Henning Ørsted Pedersen, October 4, 1979
(6) Diane (1985) - with Paul Bley, February 28, 1985
(7) When Sunny Gets Blue (1986), February 23, 1986
下記4枚は原盤で保有。

以下の3枚は近年の再発盤。SteepleChaseの場合は、ECM同様、今も継続的に販売しているので、再発盤であっても音に大きな違いはなかった。

最近まで、1970年代のSteepleChaseは安レコードの典型。いよいよ「廃盤」のカテゴリーに1970年代の盤が入りはじめて、隔世の感なのである。