今朝、最近入着したFred Herschのレコードを聴いた。
Chesky Records盤。実に素晴らしい録音。Herschのピアノの弱音が美しいだけでなく、ふわっとした揺らぎに心を強く惹きつけられる。1990年代のアルバムでジャケット写真のとおりHerschも若いが、当時からこんな演奏だったのだと知った。またECMのような残響とは違う、残響が面白い。ピアノをややオフ気味とし、その距離感に残響を絡ませる、ような。聴き手がスタジオを覗くと、向こうで演奏する様子が聴こえる感じ。それが煌めく弱音だから堪らない。

ついでに聴いたHerschのレコードは、「あの」ビーナス。スタンダード・マニアの世界観に造り込まれたプロデュースが全く合わないので、ほとんど手にしないが、Herschのレコードなので入手。しかし音が良くない、というか奏者の個性に合っていない。ベースの重低音がやや歪んでいて、ダイナミックレンジを軽く圧縮していて、現代のRVG狙いか、って音。ピアノの音に奥行きがない感じ。音圧が高く、迫力はあるが、それでHersch?って感じね。
