K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

医王山:シーズンのおしまいにクロスカントリースキー


へたくそなノルディックなのだけど、板に乗って楽しむ感触はアルペンと一緒。
スキートレイルを振り返る楽しさといったら....

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 春がやってきた。先週半ばに空から音をたてて落ちてきたような唐突な春。暫くは戸惑って酔っ払ってばかりいた。酔い醒めの日曜日の朝が眩しいこと。スキーシーズンはおしまいなのだけど、まだ今年はやっていないクロスカントリースキーをしたくなった。したい、したいと思いついたのが医王山の林道。すっかり陽が高くなった10時過ぎに板をもって家を飛び出した。熱いコーヒーをテルモスにつめて、林檎を一個剥いて、そしてガーリックバターを塗ったフランスパンの切れっ端を幾つか持って。

 見上峠には11時頃に着いて、板をザックにくくって登り始めた。医王の里の先、杉の植林が密生しているあたりまで除雪してあった。その先からは、林道の上も雪がたっぷり。とても気持ち良い登りをスキーで滑っていく感じが楽しい。徒歩の林道はツマラナイのだけど、クロスカントリースキーは案外楽しいのだ。

早々に視界が広がる。吹く風は案外冷たい。だけど、街よりも春を感じるのは何故だろう。不思議な気持ち。眼前に犀奥の山並みが遥か白山まで連なる様子に気持ちが高ぶってくる。

知らない土地なので、積雪も想像もつかないし、雪崩てくる様子もわからないので、いささかドコドキした。本当は気温が低い朝はやくに行動すべきなのだけど。上がっていくと、ところどころデブリ(雪崩の跡)があるのだけど、落ちてから随分経っているし、もう落ちきった様子なので安心したけど。

 

デブリの様子

林道沿いにつめて行くと12時30分くらいには白兀山の下に出てきた。あっけない程近い。今回はクロスカントリーなので白兀山は登らないで夕霧峠のほうに向かう。へたくそなノルディックなのだけど、板に乗って楽しむ感触はアルペンと一緒。スキートレイルを振り返る楽しさといったら....大きな空の下、北陸特有の湿気を孕んだ冷たい風に吹かれて、白い山嶺に囲まれて、聞こえるのはボクがこぐスキー板と雪面の摩擦音だけ。ときどきキツツキの啄音?

白兀山をのぞむ

ボクのスキートレイル

夕霧峠の手前から急にデブリが多くなり、路面の傾斜がきつくなってきた。エッジのない板では少しダルくなってきたので、そろそろおしまいにして昼食をとることにした。波濤のような山並みをぼんやりとみていた。13時半くらい。独り板の上に腰掛けて呑むコーヒーがとても美味しかった。

下りはお約束のように快適で、全く操作性のよくないプリミティブなスキーなのだけど、ひやひやしながら滑るのも楽しい。叫びたくなるくらい。パン屋のSちゃんがやっているようなテレマークスキーのような技やスピードの世界ではなくて、みっともなく転げて、よろめくスキーなのだけど、ボクには丁度。下りの途中から林道をはずれて登山道に入ってみたのだけど、これもまた楽しい。案外に明るい森で、木立を避けながら滑る操作性最悪のスキーは遊びとしては極上。大分と濡れたけどね。

登山道の様子

そんなマヌケなスキー遊びだったのだけど、案外早く除雪された林道、医王の里のあたりに行き当たった。14時半くらい。写真とったり景色を眺めたりの楽しい時間だった。

4月の間はこんな感じで遊べそうなので、今度は山スキー(これはアルペン)の板を持って行こうか思案中。登山靴でもロングスパッツをつければ、ワカンとか持たなくてもツボ足で遊べそうな感じ。春の里山は面白いよ、って声を大にして有志を誘いたい気分なのである。食べ物を持ってね。

金澤サイコー!