K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

2011

David Sylvian: Died In The Wool / Manafon Variations (2011) この記憶が補助線となって

David Sylvian(vo, g, electronics), Jan Bang, Toshimaru Nakamura, Erik Honoré, Dai Fujikura, Hildur Guðnadóttir (Performer ), Sachiko M(Sine Wave Sampler), John Butcher, Evan Parker(sax), Claire Chase(b-fl), Arve Henriksen, Franz Hautzinger…

yanokami: yanokami(2007)、遠くは近い(2011) 音の気持ちよさが半端じゃない

矢野顕子(vo, p), レイ・ハラカミ(synth)

山口真文: Evening (2011) 実際のショーターよりも

山口真文: Evening (2011, Spice of Life)1.Door2.Bamboo Shoot3.Heavy Rain4.Evening5.Green Wind6.Mirada7.Primavera8.Who Are You Waiting For ?9.Your Vague Answer山口真文(ss, ts), 片倉真由子(p), 中林薫平(b), 小松伸之(ds)録音年…

John Escreet: The Age We Live In (2011) グッっとアヴァンな風が流れ出す感じが邪悪で

John Escreet(o), David Binney(as), Wayne Krantz(g), Marcus Gilmore(ds)

立花秀輝: Unlimited Standard(2011) 日本のジャズの良さ、を十分感じるのは何故だろう

先日のボンバ・ジャズのwebセールスで入手した盤。 先日聴いたアルバムが良かったことと、板橋文夫, 池田芳夫, 小山彰太という1980年のジャズファンである大学生(ボクのこと)が嬉しく仰天するような、リズムセクションで即クリック決定。結局、この時点で1…

立花秀輝, 不破大輔: ◯ (2011) 技量を超えた何か

こういうアルバムは、いきなり感情の裏側まで音が入ってくるので、どーだこーだという小賢しいコトバを撥ね付ける力がある。それが彼らの技量なのか、それとも同じようなテレビの音楽番組を子供の頃みたからなのか、わからない。もちろん、技量ではあるのだ…

藤井郷子: Time Stands Still (2011) 割引を機会に

今朝、金沢への帰途、聴いたアルバム。Not Two Recordsの15%割引での5EU物件。 藤井郷子の存在そのもの、認識したのは最近。長くフリージャズコーナーに見向きもしなかったので。最近になって聴きはじめたが、多作家なので全貌は全くわからない。 そんなこと…

Peter Brötzmann, Masahiko Satoh, Takeo Moriyama: Yatagarasu (2011) パラレルワールドの

JOE氏のtweetでNot Two Records の「安売り」を知って、3枚ばかりダウンロード。5EUなので700円くらい。 Not Two Records 全品15%off になっていね。ただしデジタルのみ。https://t.co/SS1iQSCGr2 — JOE (@JOE_as) 2018年1月22日 そのなかでイの一番で聴いて…

Alexandra Grimal: Andromeda (2011) 菊地雅章の「音」の断片

Bandcampでタマタマ見つけてダウンロードしたアルバム。昨年から聴いている様々なアルバムのなかで、かなりストライクのアルバム、といってもエジプト出身のアレクサンドラ・グリマル女史のサックスではなく、トッド・ニューフィールドのギター、トーマス・…

Peter Evans: Ghosts (2011) 惰性のもとにある意識を振り落とす

このアルバムがbandcampにアップされた。非圧縮の美しい音で楽しむことができる。改めて聴いているが、実に素晴らしいアルバム。伝統的なジャズのビートで聴き手を油断させるが、はっと気がつくと、そのような惰性のもとにある意識を振り落とすような逸脱、…

坂田明: The Tale Of The Heike (2011,12) 管の音色が昔より深まり、味わい深い

坂田明の語りは「際物」だと思っている。山下洋輔の「寿限無」の田中角栄のモノマネには参った。面白くない、のである。仲間内の宴会芸を見せられた、後味の悪さが残った。 しかし、ジム・オルークとのセッションの格好よさ、は只事でなく30年以上ぶりに聴く…

(ECM2258) Chris Potter : The Sirens (2011) 現代音楽と通底するテイボーンの美しい音

ここのところのティボーン聴きシリーズで気に入った一枚。どうもクリス・ポッターは「丸くなったブレッカー」という感じで、あまり聴かない。巧いし、なかなか聴かせるのだけど、ちょっと印象を残さないところがある。 このアルバムは、James A. Farberによ…

Fabiano Araújo, Arild Andersen, Naná Vasconcelos: Rheomusi (2011) 今朝の音楽

あれから1年か。 ------------------------------------------------------------------------- Fabiano Araújo, Arild Andersen, Naná Vasconcelos: Rheomusi (2011, Ágata Tecnologia Digital)1. Yã 2:522. Hyperborean 7:223. P 6:244. Anacã 7:495. Neg…

Joshua Redman, Brad Mehldau: Nearness (2011) レコードで聴く愉悦

基本的には、新譜はディジタル音源(CD、ダウンロード)で揃える考えだった。今年、何枚かの新譜をレコードで揃えるうちに「できるならばレコードで」、に変わってしまった。何だろう、この心地よい音は。やはり、何か違うのだ。レコードで聴く愉悦、が確か…

(ECM2364) Miroslav Vitous: Music Of Weather Report (2010,11) そして今度のWRは

ヴィトウスのWRシリーズ第二弾(か?)。CDがリリースされてから、安価な海外業者からの出荷を待ったので、入手はいつものように遅い。前回、WRカヴァー集を想定し、あまりの見込み違いに驚いたが、今度はどうだろうか。 前作はWRの当初のアイデア(奏者間の…

渋谷毅, 森山威男 (2001) あの緩い空気のなか(見えない匕首)

先日、オークションで安価だったので購入。ゆっくり、静かに渋谷さんのアルバムを手に入れている。 渋谷毅と森山威男って、カテゴリが違う奏者だと思うのだけど、基本的には「不動の渋谷毅の音」に森山威男が様々な音色を嵌めていく、作業を行った軌跡、のよ…

Fabiano Araujo, Arild Andersen, Nana Vasconcelos: Rheomusi (2011) そのことを知った日に

そのことを知って、ナナのアルバムを聴いていた一日。密林のようなネット音源のなかで見つけた、そのことを知った日に、ふさわしい音。 ブラジルの鍵盤奏者Fabiano Araújoと打楽器ナナに加え、北欧のアリルド・アンデルセン。とても昔のECMみたいな編成。ナ…

Han Bennink & 高瀬アキ: Two For Two (2011) モンクそしてドルフィーの継承者

近年のベニンクの「この手」の録音は堪らなく好きだ。相手方がミケル・ボルストラップやミシャ・メンゲルベルク。今回は高瀬アキ。言うまでもなく、ベニンクとメンゲルベルクは、ドルフィーの「Last Date」のリズム・セクションであり、彼らの存在抜きに「あ…

Wayne Shorter: Without a net (2011) 今を語る緻密で芳醇な音(昨日届いたCD)

ジャズを聴きはじめた33年前から続けて心待ちにしていることがある。ウェイン・ショーターとハービー・ハンコックの新譜。ほぼ欠かさず買い続けている。ほぼ、というのは若干の自信のなさだけど。マイルスはその頃お休みで、復活早々あの世だし、チックは飽…

Javier Albin: Las Mananas El Sol Nuestra Casa (2011) 再び雪が降る夜のささやかな暖を

このJavier Albinのアルバムは、アルゼンチンのカルロス・アギューレが主宰するShagrada Medraレーベルで入手可能なものを適当に購入したなかの一枚。カルロス・アギューレの音が大好きなので、ジャズ・ファンにもハズレ率が低いだろうとい う読み。まさに読…

Choro Club: 武満徹ソングブック(2011) 冬の夜に独り聴く昭和は儚く美しい

先日、武満徹のピアノ曲を探していたときに、こんなアルバムが出ていることを知った。ブラジル系の軽音楽ってイメージのショーロ・クラブと武満徹。イメエジが合わない。好奇心で注文した。

Sounds & Silence: Travels With Manfred Eicher

ミュンヘンにあるECMレコードのプロデューサーMansfred Eicherを中心としたドキュメンタリー・フィルム。

Hamilton de Holanda and Andre Mehmari: Gismontipascoal

弦楽器とピアノのデュオ。ブラジルの音楽。最近、SNS上でメーマリを教えて頂いたのだけど、とても今の季節に合う比較的若い世代の奏者。

Kate Bush: 50 Words for Snow 冷たい雨のなかを歩いた後で

そんな時候にあわせたのか6年振りにリリースされたケイト・ブッシュの新作が50 Words for Snow。

Brad mehldau, Kevin Hays, Patrick Zimmerli :Modern Music (2011):20世紀に背を向ける孤独感

このアルバムはとても美しい。ジャズともクラシックとも言い難い、Contemporary musicとしか表現できない音楽が投げ出されている。

Pat Metheny: What's It All About

時間の流れを振り返ったときのノスタルジイ、のような彼の音には胸を衝くものがある。