K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

金沢・安江町「こすもす」:角島泉さんの個展「空想の森」に出かけた

安江町のある交差点に,とても古い薬局「イヅミ薬局」の家屋をそのまま利用した「花のアトリエ こすもす」がある.とても素晴らしい空間で,昭和初期の三階建ての日本家屋にしつらえられた古い薬局の什器がそのまま残され,野の姿で花・花が並べられている.…

Art Pepper: So in Love

数多いArt Pepperのアルバムのなかで,ボク的にベストはSo in Love のB面.ゆったりとした曲なのだけど,Pepperの魅力が凝縮されているように思うのだ.

穂積生萩「私の折口信夫」(1978年,講談社) 生や性よりも深く流れるもの

穂積生萩「私の折口信夫」.男色家とも云われ生涯独身であった折口信夫の「ただひとりの女弟子」と云われる穂積が,折口との出会いから死そして死後に到る までの交感を描いている.圧巻,ともいえる叙述内容は「徹底した私の折口信夫」である.事実とか客観…

金沢・秋っぽい夏雲の下を歩く朝

真夏にもかかわらず,雲に秋の兆しを感じる.何となく淡い印象の夏がはじまった.それが本当の風景なのか,ふわっとした日々を送っているボクの心象風景な のか,どうもはっきりしない.金沢に移り住んであと一月で1年だから初めての夏.だから,これが普段…

金沢・四十万「シエスタ」ママチャリ漕いでカレーを食べに

今日は自転車通勤として,昼食に遠出することにした.目的地は金沢南部の四十万「シエスタ」.職場からは5kmくらいかなあ.炎天下なのだけど,大阪近郊 とか神奈川の都市部で生きてきた身からすると金沢の炎天下はとても優しい.日差しが強いだけで,風は爽…

James Blood Ulmer: Tales of Captain Black

Punk Jazz (明らかにP-Funkを意識していたと思うけど)なるもので面白いと思ったのが,James Blood Ulmerの"Are you glad to be in America?"(UKのレーベルRough Trade)や一連のColumbia盤とか,Josef BowieのバンドDefunktとか,すきっと小難しいこと抜きのFu…

金沢・泉野出町「galetasso」 流れる雲の中,月が満つる夜半はオトナの夏休み前夜

空には秋のような千切れた雲が畳みかけるように流れていて,影が濃くなったり薄くなったり.閉店間際の近所のバーへ出かけた.

Charlie Haden : Gitane

Keith JarrettのAtlanticの駄盤のなかのChaelie Hadenの蜜だけを集めた感があるアルバムが仏DreyfusのGitane.時期も1978年なので,丁度Keith JarrettのAmerican Quartetをやめた頃じゃないかな.あの頃のHadenの好きな演奏の空気がたっぷり詰まっているので…

Charlie Haden and Hampton Haws: As Long as There's music (1977) Artist Houseのこと

Artist Houseの初期の圭作.とは云っても,Hawsの軽快なSwingは聴こえず,Hadenの独走ソロが気になる一枚.Hawsのいつもと異なる一 面,Hadenの相変わらずの一面,っていう感じ.でも聴いていると案外良くて,へえ,Hawsってこんなピアノが引けるんだ,と思…

工作舎「遊」(1980年頃)大学の生協に積んであるのを見て驚いた30年前

先日,一緒に呑んでいた友人の話題のひとつが松岡正剛との接点.松岡正剛といえば,今でもあのwebの書評に は圧倒されていて,ときどきチラチラ見たりしているのだけど,はじめて工作舎の雑誌「遊」をみた30年前の驚きは忘れられない.

金沢・法島「玉響」 噂に聞きしお店に物見高く,あまり元気がなかった梅雨の仕舞いに出かけた

カウンター内にはアルバイトを含め,お給仕の女性が大勢で賑やか.大きな窓の向こうは,片町のネオンを左手,法島の崖の竹林を右手に,犀川沿いの光が続い ており,風情あり.ここはカウンターに意味がある,とは皆さん仰せなのだけど,大いに納得.

白山(2702m):ニ十数年振りに独りで山に登ったわけは...

天気は快晴,というか暑い.徒然,いろいろなことを考えながら登る登る.とてもハ イな感じ.早々に着いた頂上では,白山比�v神社 奥社でしっとりと参拝し,清清しい気持ちに.飛騨・越中側には雲が沸き北アルプスの稜線は僅かしか見えな かった.その後,早…

金沢・雷光のあと静かな夏のはじまりを過ごす週末

金曜日から土曜日にかけての夜半過ぎ,雷鳴とともに梅雨の候はおわり,とても静かに夏がはじまった.

Jazz会#6:酒場で聴きたいジャズピアノのLPを徒然に

月例会なので2月スタートで早くも半年.雪の中で仲間が集まったことがウソみたいに,なんと温い7月までしっかり続いている.だけど,まだまだ「角」すら撫でて はいない.ボクが悪いのだけど,偏屈な周縁趣味が多いので,単純に楽しいモノは取り上げ足りて…

John Clark: I will

ジャズ・フレンチホルン奏者(!)John Clarkの ことを,何故,ボクが知っているかというと,多分,他のヒト90%と同じで,一時Gil Evans orchestraにかなりハマッたことがあるからだ.

Alan Pasqua: Milagro (1993) :ジャケット買いのPostcardsレーベル,90年代のSpeak like a child

.Alan Pasquaって知らないプレイヤーだったのだけど,バックがDave Holland (b), Jack DeJohnette (ds),Michael Brecker(ts)ということでね.ピアノ弾きとしての印象は聴いた後でも薄い(悪くないけど)のだけど,ホーンを使った編曲が巧い.感覚的に は,…

金沢・梅雨の候を過ごすなかで(野田山の紫陽花のことや,冷たい風が吹く場所のこと)

この金沢の地に住み日は未だ浅いのだが,この地に住みたかった長い年月や,住み始めてからの数ヶ月を思い起こすと,もう随分とこの地に耽溺しているような 不思議な感覚になる.

Archie Shepp: Montreux

Archie Sheppのテナーには何かしら「黒さ」とか「しつこさ」がねっとりとまとわりついているのだけど,この演奏は少し乾いた感じで,ライヴであるにも関わら ず微妙な翳りがあって,それが程よい色気になっているような気がする.

佐竹昭広「古語雑談」(1986年,岩波新書):豊かな古のコトバの海に潜ると見えるモノは..

佐竹昭広「古語雑談」(岩波新書)というコトバの本がある.二十数年ちらちら眺めても,まだ飽きがこない楽しい本なのだ.古語の話は,ときとして現代人が あたりまえに思っている世界や論理構造に不意打ちを食わせることがあるように思えて,まさに,この本…

京都・室町を丸太町通りから上がる:こんな感じだったか30年振りのこの辺り

大学に入ったときは地下鉄が工事中で,バスで烏丸通りを四条から今出川まで行くのも鬱陶しいので,もっぱら歩いていた.それも,案外退屈なので, 日によっては,室町通りを通ったり,新町通りを通ったり,十字屋で新譜を求めるときには寺町通りを通ったり.…

金沢・東山「ゴーシュ」,「Ryomon」梅雨の候には静かにしっとりと

梅雨の候に入って,妙に気分が雨降りと気持よく同期している.バカだなあと思いながらも,雨が降ればさ歩いて,止めば自転車で駆け抜ける.気持ちのよい日 が随分多いのだ.そんなときに片町あたりで呑むのもいいのだけど,徹頭徹尾,気分を揃えようとすると…

金沢・梅雨の候に濡れながらふらついてみた

梅雨の候にはいって,雨のなかであっても,晴れ間であっても,何とはなく流れる大気がひんやりすることがあって,とても気持ちが良いことが多い.だから金 沢のあちこちを自転車で走ったり,歩きまわることが気持ちよくて仕方がない.ふらついていると五感を…

金沢・木倉町「六味一滴」:暑い日々ですが,また行きました.美味しかったなあ.

二度目の「六味一滴」さんでの会食はとても夏らしい,美味しい料理のあつらえでお客は大満足.8人の会食だったので,素敵な内装で大きなテーブルがある二 階を貸して頂き,仲間内で落ち着いて食事.お給仕も早すぎず,少し遅めの感じが,酒呑みたちには丁度…

石川・富山県境 大門山(1571.59m) 雨のなかブナに抱かれた香しい時間

今朝,富山五箇山から10kmほど山中にはいったブナオ峠に着いたときは風もなく,小降りの雨だった.雨支度をして,尾根筋を登りはじめた.目の 前の急斜面にブナの木々が広がっていた.ブナの森のなかでは,雨は落ちてこない.豊かに繁るブナの葉が傘となり,…

米NPRの長寿番組:魅力あるMarian McPartland's Piano Jazz

昨日の昼休みには弁当を食べながら,インターネットアーカイヴとなっているMarian McPartland's Piano Jazzを聴いた.新しくアップされていたのが,ランディ・ウェストンだったから.新しい(古い?)ステレオを入れてから,かなり耽溺(耽聴?)状態に なって…