K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

2010

Arve Henriksen, Giovanni Di Domenico, 山本達久: Clinamen (2010) 叩かないで音を出すような/あるいは無音に主張させるような

Arve Henriksen (tp, voice, electronics), Giovanni Di Domenico(p, Fender Rhodes, electronics, editing), 山本達久(ds, perc) Recorded by David Minjauw at Dada Studios, Brussels Mixed & Mastered by Pierre Vervloesem, at Studio Fiasco, Brussels…

児玉桃: Messiaen/Catalogue D'oiseaux (鳥のカタログ)(2010) そんな理解をしたい誘惑に溢れた

児玉桃(p)

Jan Bang: …And Poppies From Kandahar (2010) ECM好きには入りやすいアンビエント

Art Direction, Other [Titles] : David Sylvian Artwork: Denise Schatz Design: Chris Bigg Mastering: Helge Sten Mixing: Erik Honoré (tracks: 3, 5, 7, 11), Jan Bang Producer, Recording, Engineer: Jan Bang Sampler [Live Sampling], Sampler [Sam…

坪口昌恭: Abyssinian...Solo Piano (2010) そんな他愛もないことをゆっくり想起させる弛緩の力

坪口昌恭(p, synth)

今井和雄: 三嶋典東のために(2010) 仕事に疲れた、ばかりではないと思う。このトリップ感

今井和雄: 三嶋典東のために(2010, Ftarri)1. Improvisation (40:55)2. For Tentou Mishima No. 1-A (3:59)3. For Tentou Mishima No. 1-B (4:07)4. For Tentou Mishima No. 2-A (4:04)5. For Tentou Mishima No. 2-B (4:01)今井和雄(acoustic g on 1-5, Fie…

Peter Evans: Live In Lisbon (2010 ) ボクのなかの21世紀

昨日届いたCD。早速、仕事場で聴いているが、掴まれてしまって、何回も何回も聴いている。 ボクのなかの21世紀、のジャズはピーター・エヴァンスの音だと思っている。アヴァンギャルドな響きを放ちながら、ボク達と分かち合える「ジャズ」的な律への回帰、が…

Vinicius Cantuaria: Samba Carioca (2010) これからの季節の音、夏ではなくて

ヴィニシウス・カントゥアリアを久々に聴いている。アート・リンゼイを聴いていて、少し痛いなと感じたので、何となく移動。少し柔らかくなって、ぴったり。creditを見ると、プロデュースがリンゼイで笑ってしまったが。 タイトルはSambaであるが、適当にボ…

Peter Evans: Beyond Civilized And Primitive (2010) アヴァンギャルドの音を聴く醍醐味

今日届いたレコード。以前聴いたLifebloodと同じく、ピーター・エヴァンスのトランペット・ソロ。 やはり凄まじい。まさにエヴァン・パーカーのトランペット版で、息継ぎなく延々吹き続け、そのなかで幾つかの音が並行に流れていく。そのような極北を指向す…

(ECM 2207) Craig Taborn: Avenging Angel (2010) それにしても美しい

先般から、幾つかのアルバムを聴いて、過剰ではない音、の空間的な広がりのようなものに魅了された。硬質な音が如何にもECM好み、ではあるのだけど、現代音楽とジャズの境界線にピタッと音を流していく、そして自己陶酔的な美音ではなくて、緻密に作曲されて…

Jim O'Rourke: All kinds of people - Love Burt Bacharach (2010) 今宵のBGM

先日、名古屋で買った坂田明のCDで共演していたのがジム・オルーク。最近、Free jazzからimprovised musicまでかなり免疫が「復活」したが、ノイズ系は苦手感が残っている。坂田明との共演でのジム・オルークは、ややノイズっぽい感じ。 でも気になるから調…

Trio Tzane: Gaitani(2010) 欧州から見える東方世界の景色

パリで結成されたフランス人、トルコ人、ギリシャ人のグループなので、民族音楽が持つある種のクセが消え、淡いエキゾティシズムが汎世界的な香りを与えているのだろう。ブリジット・フォンティーヌの音楽と通底する世界のように感じる。

(ECM2364) Miroslav Vitous: Music Of Weather Report (2010,11) そして今度のWRは

ヴィトウスのWRシリーズ第二弾(か?)。CDがリリースされてから、安価な海外業者からの出荷を待ったので、入手はいつものように遅い。前回、WRカヴァー集を想定し、あまりの見込み違いに驚いたが、今度はどうだろうか。 前作はWRの当初のアイデア(奏者間の…

(ECM2421) Ben Monder: Amorphae (2010, 2013) 浮遊なんてもんじゃなくて

ビル・フリーゼルに通じる浮遊、まで書いて、そうではなくて、と思った。 厚い雲が覆うような憂鬱な光景、そして、遠くに見える弱い光、そんなモノートーンの心象を、ギター一本で描き出す描写力に驚いた。 そして、ディストーションを効かせたギターの音が…

Vinicius Cantuaria & Bill Frisell: Lagrimas Mexicanas (2010) 静かなる狂気

なんか移動続きで疲れているので、早々に眠りについて、夜明け頃から仕事をしていた。夜明けをみながら、今日の打ち合わせの資料を作っていた。そんな感じの時間の使い方は好きなのだけど、金沢に居るときは走ったり、釣りに行ったり、外に飛び出すのででき…

Nora Sarmoria: Fenix Espiral (2010) 弾ける音の奔放さに翻弄される

何枚か手にしたアルゼンチンの音盤のなかでも、これは剛速球で真ん中に当たった感じ。アギューレのような、ややもすれば過度とも云える耽美的なムードは薄い。

Alexander Melnikov: Shostakovich/Preludes and Fugus

そんな静かな雪の日曜に聴いてみたくなったのは、アレクサンドル・メルニコフが弾くショスタコーヴィッチの24の前奏曲とフーガ。