K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧

シュート・アロー氏の愛すべきジャズ喫茶本(第一報)とcowry cofeeのこと

仕事で妙高へ。毎年の恒例行事。バスの中の読書はジャズ喫茶本。 そのなかで都道府県ジャズ喫茶密度(爆笑)ランキングが。石川県は最下位近しの底辺。実際はどうだろうか。いわゆるジャズスポット数としては、現時点で、ボクネン、ヨーク、ラファロ、もっきり…

仙台・ヴォリューム・ワン: いつものように

仙台では、いつも立ち寄る店。レコードは沢山ないが、欲しい盤と当たることが多く、好み。またおもしろい本もピンポイントを突くような品揃え。 今回はレコード20%引き、本50%引きのバーゲンで、ちょっといい感じの買い物ができた。 まずレコードが大当たり…

出先で手にした本(金沢・味の四季、神隠し、石川県の歴史散歩)

どこか出かけたときに入るのは本屋、古書店、レコード屋。これは何処に行っても変わらない。そこで時間を過ごす。そんなの、何処へ行ったって同じじゃないか、と思うかもしれないのだけど、微妙に店の匂い、それは物理的な匂いではなくて、周囲の環境や気候…

雨の仙台で

昨日から、雨の仙台へ。寒い。20℃前後で、半袖が恨めしい。 昨夜に着いて、まずは酒。とても忙しい時間を過ごしていたので、正直、ほっとした。

半世紀前の記憶

昨日の金沢は台風の影響か、強い風。小松へのバス便を待つために、香林坊のバス亭でぼんやり、木々が揺れているのを眺めていた。 金沢出身で東京に住んでいるK君が、この香林坊の光景が好きだ、と云っていたことを思い出した。ボクもこの光景は好きだ。大和…

Kyle Shepherd: Dream State (2014) 南アフリカのピアニスト

amazonでCDを購入すると、他の購入者の履歴から、様々な音源を勧められる。これが案外面白くて、随分前はそこから知ったアルバムを注文したり、あるいは新しい奏者を知ったり。旬の情報を広げるツールとしてうまく動いていたような気がする。最近はあまりCD…

Sebastian Macchi他 :Luz de agua/Otras canciones (2015) 秋を感じたから春にやってきたアルバムを

アルゼンチンのフォークロア。ジャズや現代音楽など、さまざまな音楽が垣根なしに流れ込んで、21世紀の心地よい音楽としか形容のできない、音に仕上がっている。この数日、風や雲、光に秋を感じたから、春にやってきたアルバム、微温のラテン音楽、を聴きた…

山とある日

山とある日、という本がある。上田哲農という画家であり、登山家の画文集。雪がある山のなかで過ごす日々や、そこでの心象を訥々と綴ったもの。山を独りで登っているときの、気持ちの移ろいのようなものが、記憶の底に残っていて、そのような本を開き、山の…

渓流にも蜻蛉が飛び交う時候に

渓流にも蜻蛉が飛び交う時候になってきた。まだまだ暑いが、夏はお仕舞いのようだ。体感される大気の温度と、季節感にはいつも齟齬がある。光や空から感じる季節感から、半月から一月ほど遅れて大気の温度が季節に合わせてくる感覚がある。だから2月も中旬…

雨の朝

新しい職場で仕事をすることになり、電車に乗る。すでに始業時間に間に合わないことが分かっていて焦る、が仕方がない。満員の福知山線で北上する。幸い座ることができて、居眠りをしていた。武田尾のトンネルを過ぎて、目覚めると誰もいない。空っぽの電車…

フォーの日々

タイでは不思議と麵はあまり食べない。たまにパッタイくらい。ヴェトナムでは毎日フォーを食べる。タイもヴェトナムも中華料理がベースなのだけどなぜだろう。ヴェトナムでは朝がフォー。昼、夜も何かしら麵を食べていた。味がやや薄く、スパイスも緩め、だ…

サイゴンの記憶

重層的な歴史、それも他国との関係を軸にした、が滞積したサイゴン。清朝、フランス、米国、そしてソヴィエト。その陰影のようなものが、街の光景のなかに記憶として投影されている。熱帯の大気は厳しいのだけど、どこか冷たさのあるような光景、そんなサイ…

Vinicius Cantuaria: Indio de Apartamento (2012) 低い音量であっても、揺るぎない音の存在感

繰り返し低い音量でかけながら、本を読んでいる。聴き飽きない。トニーニョ・オルタを最初に聴いたときと同じ。気持ち悪くなるまで、聴きそうな予感。 ヴィニシウス・カントゥアリアと読むそうだ。アパート暮らしのインヂオ、の邦題のとおり、ブラジルの先住…

(ECM1298) John Taylor: Azimuth '85 (1985) 透明な音の深さ

ホーチミンから帰ったらハンガリーのレコードsellerからの包みが届いていた。ECM1000,1100番台のレコードを片付け、ECM1200番台が残り数枚。海外sellerに頼みはじめた。ECMのレコード盤は決して稀少ではなく、世の中のどこかに必ずある。価格も高価ではない…

Jazz Club@Ho Chi Minh: Tran Manh Tuanというマルチ・リード奏者

ホーチミンに来てからは、仕事と酒食で忙しく(!?)、アップできないでいたけれども、今日は帰国日。 2日目の夜には仕事仲間に誘われて、中心部にあるJazz Clubという名前のジャズ・クラブに出かけた(ややこしい)。 ベトナムというと、ほぼ皆さん反射的…

ハービー・ハンコック自伝(2015,DU books) いつしか黄昏のなかに

ジャズを聴くということは、あの世に消えていく奏者を送り続けること、のように思えることがある。聴き始めの1980年頃には1920年代に活躍した奏者が結構健在だったが、次々に鬼籍に入った。ライオネル・ハンプトン、ベニー・カーター、ベニー・グッドマン。…

デルタ地帯の人工的なジャングル

南の国に来た。北にいるときには自然に抱かれたような人工的な空間のなかにいる。今は、大河が作り出すデルタ地帯の人工的なジャングルのなかにいる。コンクリートのなかにいるのだけど、自然はむしろ人のなかにある。昔の日本のように、出稼ぎ者が多い大都…

Bangkok・Sukhumvitの光景:何時に来ても

何時に来ても、来たのではなく、居たことがある、そんな既視感のなかにある。 半世紀ほど前に、あたりまえのようにあった世界が、濃密に圧縮されて目の前に広がる。 オート三輪が未舗装の泥道の隘路から飛び出し、道端に座る乞食、路肩に転がる犬猫の骸、川…

雨季もお仕舞い方の南方へ

今年もやってきた。天蓋は水を湛え、今にも溢れ出しそうな危うさのような、湿気が漂っていた。 この時期のバンコクは30℃から32℃程度、案外、心地よい。 強い日射しが浮かぶ雲のコントラストを強め、だから背後の空が黒く見えるほど、モノトーンの光景が広が…

大船・観音食堂 久々に長居

20年くらい前は大船に住んでいて(今でも一番長く住んだのは大船、14年)、そこでよく飲んだ店。当時から店構えは変わっていない。通りに面した座敷で、路地風に当たりながら呑むビール、天ぷらが美味かった。 昨夜は旧友と久しぶりに、懐かしい店で呑んだ。魚…

今日のECMレコード

仕事に行く途中、頼んでおいたレコードをピックアップ。1200番台も最終コーナーをまわったような気がする。 ギャラリーの米盤は持っていたが、西独盤をはじめて見た。オラシオ氏が持っている、と聞いて気になっていた。1200番台。 ホランドは持っていたが、…

イワナの夏

7月に入ってから忙しい。そもそも、仕事の業務暦のようなことから、7月と1月は厳しい。それに加え、随分な書き物、業務の資金獲得の提案などなど。相当の圧迫感のなかにあって、折角の第二の人生の地、での生活が台無しだ。 相変わらず、隙間のような空き時…

地理的な意識の変容を・北陸新幹線

もう開業して随分経つ。はじめて乗ったのが7月だから、遅い。それも東京から金沢行き、だけ。 この地に来て、鉄道に乗る習慣がほぼ消失したので、なかなか慣性モーメントから脱出できないのだ。 今朝ははじめて金沢から東京行き。自室近くのバス亭から、ゆっ…

今年の7月は

野菜の7月、が毎年のこと。自室近くの農協系のスーパー・マーケットに近在の野菜が集まり、安い。まさに旬のなかにいることが分かる。毎年、この時期は野菜を沢山食べている。年齢も高くなってきたので、体への負担も少なく、心地よい。 楽しみにしているの…

セッション:アナクロ的価値観を串刺ししたコメディ

なんと金沢でやっていることを知り、昨夜の最終回に駆け込み。なんかジャズの映画らしい、ということと、プロモーション映像の狂った感じ、がちょっと印象に残っていたので。久々の映画で、シネモンドの会員券が腐っていた、というか消失して再発行、という…