坪口昌恭: Vigorous (2005, Body Electric Records)
1. African Eagle 9:40
2. Southern Cross 7:28
3. Tasogare Boomerang 8:06
4. Power Rose 5:52
5. Nostalgia 7:20
6. Pastel Yogurt 8:04
坪口昌恭(Fender Rhodes, p, Hammond B3, Prophet 5, ARP Odissey, Minimoog, NordRack 2, MicroKorg, Emu E4, Roland SH32, Yamaha Motif Es), Yosvany Terry Cabrera(ss,ts), Micheal Rodoriguez(tp on 5,6), Charles Flores (b on 2, 5, 6), Charles Flores (el-b on 1, 3, 4), Pedro Martinez(perc on 1, 3 to 6), Horacio "El Negro" Hernandez(ds)
Recorded at Bennett Studios, New Jersey, August 13, 14 & 15, 2004
Overdub at Studio Freez, Tokyo, January - June 2005
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最近、よく聴いている。とにかく心地よい。丁度、40年前くらいに一所懸命聴いたweather repoort(WR)への憧憬のようなものが小気味よく挟まっていて、だけど、それがどの曲なのかアルバムなのか思い出せない、そんな忘却感のなかに放り出される、記憶の浮遊感、それが気持ち良いのだ（既にそんなこと知っているよ、って人は羨ましい。Too lateのcommerなので最近知った）。
初期のヴィトウスのWRでも、ジャコのWRでもない。実は、あまりに多彩な音の断片がザヴィヌルの音を想起させたり、サックスがまさにショーターの音響であったり・細かなリフがWRっぽかったり、で十数秒おきに記憶にトリガーが出続けている。
実は音の断片がWR的であるのだけど、曲の総体はリズムからして違う。つまりWR的な細片のコラージュ、だから気持ち良いのだ。凄まじい作曲と、凝ったアナログ・シンセサイザでの音作り。すごい。
WRが記憶の中で沈殿し、消えかけようとしている寂しさ、が新たな音のなかで昇華されていく、そんな体験が可能なアルバム。
